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川に想う 7 [橋と川の文化誌]

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 南アルプス市大師を流れる五明川です。
付近は、甲府盆地の南西部で、盆地の底でももっとも標高の低い場所の一つです。
このため、こうした中小の河川が幾筋も流れていて、それらは次第にまとまり、
富士川(釜無川)へと注いでいきます。

 この場所を訪ねたのは、昨日(4/28)のことですが、
さて、どうしてこの川をたずねたのか、気になりませんか。

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 この場所にさそってくれたのは、赤と白に塗り分けられた送電線鉄塔でした。
鉄塔の話は、別にすることにしまして、ともかく川の話です。

 1枚目の写真やこの2枚目の写真を注意してご覧になると
何かしらの河川工事が行われているらしいことがわかりますね。
いったいどのような工事なのか、気にしていましたら、
たいへんご丁寧な説明板がありました。

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 それによると、いまこの五明川で進められているのは、
「メダカの住む川」への変身工事なんだということです。
説明板の左側には、そもそもメダカってどんな魚なのか、詳細に語っていて、
説明板右側では、そうしたメダカが住める環境作りのために
連柴柵工だとか、割石積みの水制工だとかの計画が説明されています。
そしてその説明の内容どおりに着々と工事が進められているのです。

 工事の完成した暁には、メダカがすいすい泳ぐきれいな川が・・・

 でも・・・そんなうまいぐあいにいくのでしょうか、
・・・ということが、今回の話の主題です。

 しかし、この先は、ちょっとちょっとのお写真など
使用しての主張となりますので、「続きを読む」機能を使います。
鬱な人や現実的に考えたくないオプティミストは読まれないことを
お勧めします。070428gomeigawa05.jpg

 工事が進められている場所の川の中を移したものですが、
何だかお分かりでしょうか。
あの宮崎アニメの「千と千尋」にでてくる“ちょ~ばっちい神さま”の
体の中から出てくるあれと二重写しになる感じです。

 まあ、こんなのそんなに目くじらを立てること無いじゃないかと
思われるかも知れませんが、確かに、これだけなら許せますが・・・

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 実は、一つばかりじゃないのが、ショックでした。
少なからぬ事業費を投入して、“メダカの住む川”に再生しようとすることに
異論を唱えるつもりはまったくありません。
いえ、むしろ賛意もあります。
 しかしです。工事をして、もう少しきれいにして行かなくてはならないのは
人の心であって、そちらに先に手を付けなければ、いくらお金をかけて工事しても
メダカなんて、すいすいできたものでは、ないではないですか・・・・・
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oberisuku

bnvn05さん、おはようございます!衝撃的な写真ですね。「めだかの住む川へ」「蛍の住む川へ」などなど進められていますが、ココロの部分が抜け落ちていることが多いですよね…。きっと「誰が捨てたか分からないからいい」とか「誰かが片付けてくれるはず」などというヒトが少なからずいるのでしょうね…、何とかしたいものです。ココロにもめだかや蛍が住むことのできる取り組みを考えたいです(できるかは分からないけど…)。
by oberisuku (2007-04-30 10:52) 

bnvn05

oberisuku様 コメントありがとうございました。そうなんですね、川の中ばかりではなく、山も海も、町も田舎も、ココロが抜け落ちたヒトの仕業の跡があふれていて、これではいけないと気付かないことは危機的だと・・・気付いたからといって、自分一人で自転車引き上げても、それをどうしたらいいか。警察に届けないと、占有離脱物横領の疑いをかけられるし、きっと警察も引き取らないだろうし・・・・もとはといえば、もっと、物やそれを作る素材を提供してくれる自然の意味を深く感じて、思慮深く行動できればいいだけのことなんだけど・・・ああ、お口直しが必要・・・昨晩は、パソコン画面見ながら寝てしまって、あわてて今朝、「お口直し」のせましたよ。
by bnvn05 (2007-05-01 09:12) 

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