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本栖発電所 [送電線と鉄塔&発電所・変電所]

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 それは、3月22日に木喰の里を歩いていたときのことです。
「あの山のところに見えるのは、何でしょう?」
「発電所でしょうかね?」
と同行者に質問されたのです。
持っていた200mm望遠のカメラで撮影したところ、
確かに水力発電所の導水管のように見えますが、
あんな高いところに川は流れていないので、どこから水を得ているのか
見当も付かずに、よって「発電所ではないのかも・・・」というような感じに
お茶を濁してしまったのですが・・・・

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 気になって調べたところ、本栖湖の水を上図のように導いて発電する
本栖発電所というのがあることがわかりました。

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 地図で確認した位置関係をあらためて、はじめに見た写真に落とし込みました。
 その発電所は、静岡市清水区蒲原にあって大々的にアルミニウムの電気精錬を行う
日本軽金属という会社の自家用水力発電所なのでした。
 この会社は1940(昭和15)年に操業していますが、
オーストラリアなどから輸入されるボーキサイトからアルミニウムを作り出すのに、
電気精錬という手法をとり、これに大量の電力が必要なので、
わが国が高度経済成長を見せ始めた時期に、富士川水系で6カ所の水力発電所を
整備したものの1つであるということがわかりました。
 山の中に導水用のトンネルを掘り、急な斜面に高圧に耐えられる導水管を設置する
といった土木工事が行われたわけですが、
そのような各種の取り組みが、さまざまに組み合わされて
わが国の戦後のめざましい経済成長は成し遂げられたのです。
 これからの時代を担う人も、そうした先人の驚異的な仕事ぶりにもっと目を見張り、
そうしたものを超えていくような仕事が必要ではないかと思われます。
仮想のゲームなどにうつつを抜かすのではなく、
こうした現実に学んでほしいと心の中で声を大にして叫びたいと思います。
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