あるベンチ [これ なあにっ?]
甲府市丸の内1丁目18番地先の、県道6号甲府韮崎線・通称「平和通り」に面した歩道、
バス停のあるところを南から北に向かって写した写真です。
歩道の右手の白いフェンスの右手奥は、甲府市役所の新庁舎建設現場です。
この場所で、ちょっとした話題。
それは右手のフェンス前に置かれたベンチについてです。
近くで見るとこんな具合です。
この木製の、一見して何の変哲もないと思われるベンチのどこに意味があるというのでしょうか。
ベンチの脇、フェンスのパネルにこのような説明が付けられていたのです。
それによると、既に解体された旧庁舎の基礎の地盤補強材として使用されていた
「松杭」が、新庁舎建設工事に伴って掘り出されたのだそうですが、
地下から出てきたそのマツの丸太杭を再加工して造られたのが
今回取り上げたベンチなのだということでありました。
説明文に添付された2つの写真のうち、右上のものを大きくして見ますと
何本もの丸太杭が打設され、地盤補強の役割を果たしていた状況が確かめられました。
マツは材の中に油脂分が多いので、地中でも腐りにくいため長持ちがするのです。
1本のマツだけなら、そうたいしたことないかもしれないけど、
こんなふうにかたまりとなると、建物を支えた大きな力になっていたということですね。
なんか、毛利元就さんの3本の矢の教えみたいです。
実は、この問題の旧庁舎解体後の基礎撤去の現場を見ていた時間がありました。
2011年7月12日の記録でありますが、歩道橋の上からの現場の観察です。
広い現場に、大きく3箇所、引き抜かれたマツ丸太の杭がまとめて横にしてありました。
一番近いところから詳細に見てみますと、うーんたくさんの杭がありますねえ。
こっちにも・・・。
いちばん向こうにも、すごくたくさんのマツ杭が横たえられていました。
その後もしばらくは、こうした状況が観察できました。
いったい何本の、いや何十本の、いやいや何百本のマツが使われていたのでしょうか。
ともあれ、そんなことを忍ばせてくれる、地下から現れたマツで出来たベンチ・・・
ということでありました。
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