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そうぎょもん [エートマンの日記]

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「これ、熊さんや、どうだい、一つ鯛焼き食さないか」
「食さないかって、そ、そりゃぁ、ごちになれるってことですかい。
しかし、ご隠居。二つもいちどにはムリだな」
「馬鹿いうんじゃねぇ。二つあるからといってな、そりゃ、一つずつってことだよ」
「あれ、ご隠居。このお皿にならんだ鯛焼き、何だか絵になりやすねぇ」
「お前さんにも、それがわかるかい」
「ちょっと、何だか、ずいぶんめぇに、どっかで見たことがありゃすよ」
「二つの魚が、ぶっちがいに、じゃなかった 互い違いに並んだ形は
“双魚文”といってな。昔から中国じゃ、たいへんおめでたいしるしなんだよ」
「めでてえって、じゃあ、あっしもよくご隠居からそういわれること多いんで、
あんまりよくねぇ、って感じじゃねぇですか」
「これこれ、めでたいといっても、お前さんのことじゃないよ。
はじめは高貴な方々が大切にしていた、尊いしるしといえばわかるかな。
aのようなものが多いが、bのような場合もあるのだよ」
「へぇ~。何だか、食うのがもったいなくなりゃすね。ご隠居」
「まあそういわず、難しい話はこれくらいにして、
さめないうちに いただこうじゃないか」

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「おやまあ、熊さんたら、さあさあといい終わらないうちに
頭からやっつけてるな!」
「むしゃむしゃ、そういや、頭から食うのとしっぽから食うのと
どっちが正しいんですか」
「正しいってことは ないが・・・」
「そうだ、そういゃぁこのあいだ、 お向かいのちえちゃん、
お頭がついてるお魚だめだなんて いってやしたけど、
鯛焼きも刺身にして お召し上がりになるんでしょうかね」

・・・って、ほんとかね。お後がよろしいようで。
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目にとまった記事 [忘れないように]

 そもそも「えーと 何だっけ?!」は
いろんなことに心がとまったこと 後になって
「何にでていたことだっけ」とか「何時のことだったっけ」とか
そうしたことを適当に書きとめるもの。
 そこで今日、カテゴリの追加で「忘れないように」が
登場しました。

 今朝の朝日新聞の生活欄にあった記事のなかで、
『ひととき』という投稿欄のお話は、よかったですよ。
 名古屋市にお住まいの75歳の女性の投稿ですが、
タイトルは「木こりになった娘」で、都会で育った投稿者の娘さんが
夫の郷里の長野県天龍村で山林経営に取り組んでいることを
「山の仕事は危険が伴う。私はただ毎日、無事を祈るばかり」との
思いを込めて紹介されています。
 「感動」しました。

 話は違いますが、昨年の今より少し後の頃でしょうか、
「しんちゃん、おかえり」というような記事が心に強くのこっています。
 大まかな内容は、終戦前に、中国東北部で「しんちゃん」をなくした
お母さんの投稿で、毎年春先、黄砂が観測されたニュースを聞く頃、
風に乗って「しんちゃん」も帰って来るんだ、というようなお話でした。

 この記事のように、スクラップしておけばよかった、とか、
ブログに書いておけばよかったとか(そのころはまだブログしてまへん)
“あとのまつり” 悔やまれることです。
 大きな事件とかは、ネットで検索すれば後になってもトレースできますが
新聞の生活面とか文化面などの記事は、そのとき限り。
気になった記事の全文を書き写すと著作権とか問題になるし
ゆく川の流れの如く、なのかな。

 「とてもいいてんき」の次の雨の日に・・・
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