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さんせき [ぶんぶん文芸]

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 今日の夕暮れの景色です、わが家の窓から見た・・・
 今日は朝から雨でしたが、午後には一休みし、
この写真を撮影した午後3時過ぎには、一時期薄日がさしました。
 わが家は南側に、曽根丘陵の一角をなす小山があって、日はそこに沈むので、
この時分になると、夕暮れが他より早くなるのです・・・
2月半ばごろまでは、そう感じられます。

 さて、何とももの悲しい感じの景色ですが、こんなのを見てると、
「三夕」の歌が思い起こされます。
このごろ、とんと自作文芸コーナーがお休みなので、
せめて鑑賞型文芸コーナーを店開きしようと考えました。

  さびしさはその色としもなかりけり 槙立つ山の秋の夕暮(寂蓮法師)

  心なき身にもあはれは知られけり 鴫立つ沢の秋の夕暮(西行法師)

  見渡せば花も紅葉もなかりけり 浦の苫屋の秋の夕暮(藤原定家)

 いずれも秋の夕暮れの“あはれ”を詠んだ有名な歌で、
本日の朝日新聞の朝日歌壇で取り上げられた40首の中に3首、
「秋の夕暮」ないし「秋の夕ぐれ」でしめる歌が見られるなど、
その後の和歌の世界に、引き継がれるものとなっています。

  いにしへは米倉山とこの頃は塩漬け地なる秋の夕暮

 と、最後に、つられて出てきた駄作をのせて、今日は仕舞いに・・・。