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忠魂碑 2つ [忠魂碑の類]

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 先日の記事の岩手橋を介しながら、2つの忠魂碑を見ることがありました。

 まずは、山梨市八幡の窪八幡神社境内のそれです。
神社境内の北寄りのやや奥まったところ、
忠霊殿のおとなりにありました。
背面の銘文により、大正4(1915)年11月に、
「帝国在郷軍人会八幡村分会」によって建立されたことがわかります。

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 りっぱな「忠魂碑」の揮毫は、碑面には「安正書」とだけありますが、
これは、明治時代後期に活躍した旧帝国陸軍の軍人、福島安正(1852-1919)によるものです。
 福島さんは、信濃国松本藩の出身で、日清・日露の戦役で働いた後、
参謀次長までになりますが、大正になって引退後は、
各地の在郷軍人会の求めに応じ、忠魂碑などの揮毫を多く残しています。

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 次は、甲州市塩山上於曽の向岳寺の境内にある忠魂碑です。

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 こちらの揮毫は、陸軍中将、廣瀬 猛によるものです。
こちらの忠魂碑については、あまりじっくりとは見ていられなかったので
建立の年月日などはわかりませんが、廣瀬 猛さんは、陸軍大学校長に在職中の
昭和9(1934)年7月19日に死去していますので、
それ以前に成立したものではないかと考えられます。
 福島さんの闊達な書風に比べ、廣瀬さんのそれは、
とても真面目で几帳面な感じを与えてくれているように見受けられました。
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