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走湯神社 [神社まいり]

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 風薫る五月。その香しい五月の空気の中で、なぜかしら神妙な心持ちになり、
神社参りを続けています。
 今回の神社は、5月8日にお参りした、
笛吹市春日居町国府に鎮座する「走湯神社」です。
もっとも、はじめからこの神社をお参りしようとしてうかがったのではなく、
西関東道路を桜井ランプから入り、山梨市方面を目指していたとき、
大蔵経寺山トンネルを出てフルーツラインをたどろうとしたのですが、
鎮目ランプを通り過ぎてしまい、何かひかれるものに導かれて、下岩下ランプでおりたのです。
そこで目に飛び込んできたのが、この神社でした。

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 なので、この説明板を見て、初めて「走湯神社」であることを知りましたが、
それはとても衝撃的でした。
 以前、甲府市右左口町の五社神社を調べることがあり、そこに祀られている
五柱の神様の中に伊豆山がありまして、そのとき伊豆山すなわち走湯神社のことを
知ったのですが、調査をご指導いただいた方に「山梨では伊豆山はどんなふうに
分布しているのですか」と尋ねられても、全然応えができなかったことがあったからで、
以来、気にしてはいたものの、伊豆山を具体的に把握することはありませんでした。
 ちなみに、伊豆山走湯神社は、熱海市の伊豆山に祀られているたいへん古く
由緒ある神社で、役行者が伊豆に流された折、ここで修行をされたという伝えもありますが、
何といっても有名なのは、源頼朝が源氏再興を目指して行動を起こしたとき、
ここに祈願したことや後に北条政子と逢瀬を重ねた場所でもあることなどで知られています。

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 そうした神社がここに祀られている。
ちょっとわくわくしてのお参りとなりました。
でも、先の説明板にもあったように、古くは山梨市下岩下にあり、
それを江戸時代になって、岩下温泉のある同市上岩下に遷したが、
さらに明和3(1766)年に現在地に移転されたとこのとで、
以前このブログで、“神社の引っ越し”があることを記録していますが、
この神社も社会の様々な要請を受け、二転三転をしているんだとわかった次第です。

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 石鳥居の額です。うっすらですが走湯社の神号が読み取れます。

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 石鳥居の上には、小石が投げあげられていました。
乗せられた小石の数だけ、願をかなえてあげられたのでしょう。

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 拝殿です。
石灯籠がいくつも並び、そこはかとなく、厳かな雰囲気を感じました。

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 拝殿の背後にある本殿です。

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 この本殿もまた拝殿も、彫刻が目立ち、江戸時代後期の神社建築を
隆盛を感じさせてくれるものとなっていました。

 でも・・・いまだに、ここに走湯神社が祀られている所以はわかりません。
手がかりは、ここから北へ1kmほどのところにある岩下温泉との関係で、
いずれ関係の本などで明らかにしていきたいな、と思います。


(追記2012.4.16)この走湯神社の所在地等について誤りがありました。訂正します。

  (誤)春日居町国府 --->(正)春日居町下岩下
  (誤)山梨市下岩下 --->(正)春日居町下岩下