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じょうがさかはし [川と橋の文化誌]

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 一級河川・富士川の上流の笛吹川の支流の重川に架かる城ヶ坂橋です。
この左手(西詰側)の甲州市塩山熊野と、
右手(東詰側)の甲州市勝沼町を結んでいます。

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 この橋は、東詰下流側の親柱につけられたプレートから、
平成11年11月に完成したことがわかります。
 橋の形式は、大まかに鋼製の下路・アーチ橋で、
細かくは、アーチの部材と桁材の間に、垂直方向の吊り材が配置されている、
ローゼ橋という形をとっています。

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 東詰から見た橋の状況ですが、左右のアーチ部材がずれているように見えますね。 

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 橋の下から観察してもわかりますが、左右のアーチ部材や桁材をつなぐ
横方向の連結材が角度をもって設置されています。
これは、橋が川の流れの方向に対し、斜めに架けられていることによります。

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 上流川にのみ歩道が設置されていますが、
これを歩いて渡りながら、下流側を見ました。
欄干には、この地域の特産のブドウやモモがあしらわれていました。
欄干越しの向こう側に鋼桁が赤く塗装された古い橋が見られます。
こちらは、1970年にできた旧橋で、この新しい橋の完成後も存置されています。
新橋がアーチ式で橋脚をもたないことから、解体されることなく、
そちらはそちらとして役割を担っているようです。