古いお屋敷、立派な石垣 [地域の小さな歴史]
前回の記事の「お諏訪さん」の続きとなる話題です。
拝殿の前辺りから、南側に続くお参り道を見ました。
今回は、このお参り道の右手にある古いお屋敷のことです。
もっとも、お屋敷のようすを細かく見るのは、プライバシーにも関係しますので、
通りに面した石垣のお話。
とても丁寧な積み方の石垣に、しばし、心が惹きつけられました。
ずっと、南側に長く続く石垣をゆっくり歩きながら鑑賞しましたが、
その南の端の部分にたどり着きました。
コーナー部分のようすです。
お城の石垣のようなラインが描かれています。
左手奥の方が、お屋敷の入口のようです。
お屋敷をめぐる石垣の南端のところから、
諏訪神社の方向をふり返ってみました。
この辺りは、甲府盆地の中でも、極めて標高が低い場所の1つとなっています。
きっと、昔から大水が出たりして、お屋敷が水に漬くことが多かったため、
このように立派な石垣をめぐらせ、一段と高いお屋敷としたのではないでしょうか。
先人のご苦労が偲ばれます。
もう一度、石垣をよく見てください。
石積みの天端(てんぱ、といいます)は、よく通って仕上げられていますが、
さらにその天端石の上に、化粧石が並べられています。
かつては、きっとその上に、土塀でもかかっていたのではないかと思われますが、
天端石と化粧石のあわせが、とても手の込んだものとなっています。
ここまで、念を入れさせたものは、何だったのでしょうか・・・。