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火の見ちゃん24 [火の見櫓]

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 先日訪れた甲州市大和町田野にあった火の見櫓です。
前回の火の見ちゃん23もそうですが、このときも、
あまり天気がよくなくて、さわやかな火の見櫓の写真ではないですが、
建設年代がわかる資料として記録しておきたいと思います。

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 田野の集落の中にある消防団詰め所の敷地内に、それは建っていました。
詰め所には、まだ合併前の名称で、「大和村消防団第九部」とありました。

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 初めの写真でもわかりますが、近くに送電線の鉄塔も建っています。
その東京電力笛駒線63号鉄塔の方から、火の見櫓の全体を見てみました。
けっこう高い火の見櫓です。

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 その火の見櫓の一番下の横材に、火の見櫓の建設の際の寄付者芳名を
記した鉄板のプレートが取り付けてありました。
もう少し細かく見ると、プレートの右側半分に寄付者のお名前、
そして左半分に建設時の消防責任者のお名前が、鏨彫りで書き込まれ、
真ん中辺りに「昭和三十八年一月十五日」とありました。
この紀年銘のあるプレートの存在で、
この火の見櫓は、1963年に建設されたことがわかります。

 まだ結論づけるのには早いかもしれませんが、
こうした各地の集落の中心部辺りに設置されている火の見櫓は、
およそ、「高度経済成長」の“かけ声”が全国に渦巻いていた
昭和30年代に次々に建てられていったと思われますが、
今回の田野の火の見櫓も、そうしたものの1つであったのです。