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「日本道路公団」の側道橋 [川と橋の文化誌]

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 中央自動車道が富士川支流の笛吹川のそのまた支流、蛭沢川(ひるざわがわ)
を超えるところです。
写真の上のクリーム色の橋がそれです。
今回の話題は、その下側に見える空色をした橋で、
蛭沢川に架かる中央自動車道の側道橋についてです。

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 橋は、鋼製桁橋という構造です。
なお、この写真で、若干の周辺情報を付記しておきますが、
この橋のある場所、甲府市小曲町は、イチゴのハウス栽培が盛んで、
観光用に摘み取りをしているところもたくさんあります。
この写真の右手に、その1つのイチゴ園の看板が見て取れるでしょうか。
またずっと遠くの雑木林で覆われたお山、そこは、
昨年暮れから元日までの間、山林火災が起き、
その時期のこのブログでもお伝えした場所になります。

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 話をこの橋にもどしまして、こちらは道路示方書に基づくプレートです。
これによると、この橋は、1981年9月にできた橋で、
いまはなき日本道路公団が、1972年の道路示方書の基準で建造したものだと
わかります。
これを見ると、1995年に起きた阪神淡路大地震の後の、強化された基準以前の
橋梁の強度の考え方に基づくもので、ちょっと心配・・・。
現状では、この橋の管理は、建造者の「日本道路公団」ではなく、
地元自治体に移管されていると思われ、
地元自治体もこんなところにも目を向けなければならず、何かとたいへんです。

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 さて、今回の橋ですが、プレートにも橋の名称は出てきませんでしたが、
橋の縁に一か所だけ表示があり、その名も「蛭沢川橋」でした。
また道路示方を示すプレートが、ふつうよく見られる橋桁ではなく、
橋の縁に付けられているのも、ちょっと風変わりで目をひきました。