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送電線鉄塔に付くもの(2) [送電線と鉄塔&発電所・変電所]

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 こちら、東電の市川大門線46号鉄塔です。
この鉄塔をめぐって、鉄塔の観察、第2弾を行います。
(ちなみに1回目は、2009年2月2日のこと であります)

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 送電線鉄塔には、ルート名と鉄塔番号の表示プレートが付いています。
その下には、上ってはいけない、とう注意看板も・・・。

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 普通、四角形の平面の鉄塔は、四隅に主構造材が立ち上がりますが、
そのうちの1つに、ルート名と鉄塔番号に加えて、建造年や高さを示すプレートもあります。
この鉄塔の場合、市川大門線46号鉄塔であるということのほかに、
平成13年12月に建造されたことと、高さが59.7mだということがわかります。
高さ59.7mとは、微妙な高さですね。
60mを超えると、航空法の規定で、赤白塗装などの
航空機に対する障害メッセージを備えなければならず、若干コストが上がります。
この鉄塔は富士川(笛吹川)を超える課題があるので、
出来るだけの高さが必要であり、その結果として、60mすれすれになったのでしょう。
 また、下の方に大きく「1」とあるのは、回線の番号を示すものです。

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 この鉄塔が支える送電線は、3相が2回線の一番よく見られる姿であり、
鉄塔上部の、送電線を支える腕がつく辺りにも、
回線番号の表示が見られます。
送電線のメンテナンスの際、どちらか片側の送電を止めて行われますが、
作業員の方々がどちらの回線に電流が流れ、どっちが止まっていてメンテ対象かが
はっきりわかるように、そうした表示があると聞いています。

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 こちらは、鉄塔の一番上の部分。
こうしたところにも、鉄塔番号がつくことは、以前にもご紹介していますが、
専用ヘリで、送電線を空から巡視する際の目印になるものです。
 普通、とんがり帽子のようになった一番上には、
架空地線と呼ばれるカミナリ対策の線が張られています。
この46号鉄塔の場合、さらにもう一つ“テプコ光”を伝える役割もあるようです。

 ここまでは、送電線鉄塔に付いている“表示系”のものを見てみました。

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 この写真の左上に写っている四角い箱にご注目です。
いくつか線がつながっていますが、それは緩やかなカーブを描く
“テプコ光”で、四角い箱は、中継器だと伺ったことがあります。

 これは、“情報伝送系”です。

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 さて、この鉄塔構造材に沿ってつけられているレール、何だと思います?
これは、メンテ作業に際して、作業員の方が鉄塔をよじ登っていく際の
安全帯と結びつけて、作業員の安全を確保するレールです。
専門家ではないので、用語がわからないですが、とにかくそういうものです。

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 隅を上っていき、鉄塔の腕が取り付く辺りまで行くと、
そのままあがるのは、腕の構造がじゃまで、上がりにくくなるので、
横に移動して、梯子を登るようになります。
横に移動する足場が、遠くからは、カゴのように見えます。

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 こちらは、その梯子です。
左側の脇に、例の安全確保のためのレールが付いています。

 ここまでは、“作業系”の設備です。

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 最後は、メンテのための作業員さん以外は、絶対に上ってはダメです
という目的を持った装置です。
昔、弥生時代の高床倉庫につけられたという、ネズミ返しみたいです。

 以上、長々とした観察メモとなりましたが、
送電線鉄塔って、こんなにおもしろい! ということを感じていただければ
幸いにございます。