仮ですが、すごい橋です [川と橋の文化誌]
今日の話題は、この青い橋。
この橋、締め切られているのは、今日は休日で、休工となっているため、
安全確保のために締め切られていました。
実はこの橋、工事用に仮設された橋なのです。
工事とは、山梨リニア実験線の延長工事なのです。
また架設された場所は、笛吹市御坂町上黒駒地内の金川。
左手の赤い鋼製桁橋は、「相澤橋」
この既存の橋は、幅員が狭く、大型ダンプが通行すること不可です。
このため、相澤橋の上流側に並んで、仮設されたのです。
こちらは相澤橋のプレートです。
1980年版の道路示方書に基づく2等橋として、当時の御坂町が
1985年に建造した橋だとわかりますが、設計時点では、
こんな大工事がこの場所で起こるとは、想像だにされていなかったでしょう。
普通車一台が通行するのが精一杯の幅員で、軽トラックさえすれ違いできません。
で、何がすごいかというと、右の青い工事用仮設橋は、
橋脚をもたないことです。
径間長が正確にはわからないですが、国土地理院の地形図から推定すると
80m位はあるでしょうか。
あの舞鶴跨線橋だって、73.8mだそうなので、それに匹敵する長さです。
この仮設橋を平日は、ズリなどを積載した工事用のダンプが、
頻繁に往来しているのです。
鋼材がボルト締めで組まれた仮設の橋、
用事が済むと消えてなくなってしまう運命ですが、
それまでは、懸命に、縁の下の力持ち的に働いています。
そんなところが、とても偉いやつだと思います。