SSブログ

送電線鉄塔に付くもの(4) [送電線と鉄塔&発電所・変電所]

090509nishigunmakansen220a.jpg

 こちらは、西群馬幹線の220号鉄塔でございます。
ここでは、葛野川発電所(わが国最大の地下発電所)で発生した電力を、
50万ボルトの超高圧で送る葛野川線という送電線が、
メインの西群馬幹線に合流しているのです。

090509nishigunmakansen220f.jpg

 平成10年12月に建造の、鋼管で構造された、高さ90mの鉄塔でありました。

090509nishigunmakansen220b.jpg

 ここで、送電線鉄塔に取り付いている送電線は、1回線が4導体。
つまり50万ボルト3相交流の1つの線が、
4つの電線(導体)を一まとめにしたものとなっています。

 さて、送電線鉄塔に付くもの、今回は何でしょう?
この4導体の電線?
うーん、送電線鉄塔なんだから、送電線が付くのは当たり前。
もっと別な、すごいもの・・・ですよ。

090509nishigunmakansen220c.jpg

 急な山地の斜面に立つ、とても大きな鉄塔を、下から観察すると
何かステージのようなものが付いていました。
何なのでしょうか。

090509nishigunmakansen220d.jpg

 南側に回って見ました。
それでわかりましたよ。
2つのソーラーパネル。
鉄塔が大きいので、パネルはとても小さく見えますが、
きっと近くで見ると大きいんだろうな。
どうやらその後ろ側のステージには、バッテリが設置してあるようです。

090509nishigunmakansen220e.jpg

 つまり、大きな送電線鉄塔に、小さなソーラー発電所が付いていたのです。
ここで作られた電力は、ケーブルが上に伸びているので、
たぶん、航空機に危険を知らせる対空標識を作動させるための
電力となっているものと思われます。

 だれですか、上にいっぱい電気が通っているのだから、
その電気を使えばいいのに・・・なんて、おっしゃってるのは。

 ガソリンを運ぶタンクローリーが、タンクローリー自体の燃料を
別に自前のタンクで供給しているのと同じですが、
50万ボルトの電力を対空標識に使おうとしたら、
この送電線鉄塔の上に、とても大きな変電所を作らなければならない
ってことが、一番の理由かな。

続きを読む