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とうだ・はちまん [神社まいり]

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 南アルプス市藤田の八幡さんです。
先日訪れましたが、近くには、あの火の見櫓があり、自噴井戸もあり、
また近くの川では、カワガキが見られたりもしたところです。

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 鳥居をくぐると、すぐ右手に、この神社の由緒を記した石碑が建てられていました。
まだ新しい感じの石碑です。
裏側の文面から、平成元年の建碑だと理解できました。
それで、この由緒書が、かなりおもしろく感じたので、次に書き起こしておきます。

藤田八幡神社由来  社記によれば今を遡る一一六〇年前第五十三代淳和天皇 の天長年間(八二四~八三三)に豊前の国(大分県)国幣大社宇佐 神宮より三神を奉遷し治承三年(一一七九)甲斐源氏の祖新羅 三郎義光四代の孫加賀美次郎遠光信仰厚く家門繁栄を祈り 本殿及び諸殿を建築。武田家に於ても神領若干の寄進あり 其の後徳川の代に至り慶長八年(一六〇三)黒印状を以て境内 及石高三石三斗の寄進あり慶安年中(一六四八~一六五一)徳 川家光より朱印状を以て代々寄進ありたるも明治四年(一八 七一)上知となり明治六年(一八七三)郷社に列格さる。  昭和二十年(一九四五)八月大東亜戦争終結により宗教法人 法施行により八幡神社となる。神主は代々藤田村住人村松 上総の子孫たりしが明治四年(一九七一)世襲制度廃止となり 同七年(一八七四)鏡中条村斉藤操、同十年(一八七七)百田村野 沢公雄、同十五年(一八八二)鏡中条村斉藤斉、後小笠原村野 中省内、西条村山本元次、昭和三十年(一九五五)竜王町佐々 木正夫宮司となり現在に至る。    御 祭 神  足仲彦尊(十四代 仲哀天皇)  譽和気尊(十五代 應神天皇)  気長足媛( 神 功 皇 后)    祭   日  四月三日 例祭 御輿の渡御あり  釜無川右岸にて水防祭を行う  二月十一日 紀元節祭  一月元日  新年祈願祭  九月十六日 秋 祭

 きっと、この八幡さんの祭司を司られている宮司さんが、
由緒書等をまとめられたのでしょうが、
その立ち位置がおもしろく感じられました。
 また、由緒と祭神の後に続く、祭日の記録に注目するものがあります。
この書き上げ方から、祭日は神社にとって重要なもの順に
列挙されているように思われますが、
その初めの方に、「釜無川右岸にて水防祭を行う」とあるのは、
この集落の背負ってきた宿命に基づくような気がして、
とくに惹かれるものがあるのでした。

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 石碑の由緒を拝読した後、拝殿に向かうと、その前に、神門があり、
最近もていねいに修繕を重ねられているようすがよくわかりました。

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 そして拝殿と、その前に鎮座する狛犬一対です。

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 拝殿の前まで進み、二礼二拍手一拝のお参りをした後、
拝殿の右手脇から、本殿を拝ませていただきました。
立派な八幡さんのお社なのでありました。