本遠寺スケッチ・その2(完結編) [寺院めぐり]
前々回の「本遠寺スケッチ・その1」で使用した最初の写真ですが、
再びご覧いただくのは、この写真の右端にご注目いただきたいからです。
ほんの少しですが、白壁の建物が見えていますね。
位置を変えて見たものが、こちらの写真です。
屋根には、緑がかった釉薬(うわぐすり)がかけられた瓦が葺かれています。
その下り棟の途中に、ゴジラのような形の飾り瓦が配されているのが、
興味深く目にとまりました。
前回の記事は、途中でお終いになってしまいましたが、
これだけを見ていると、ほんとにゴジラによく似てますよね。
少しだけ引いて見ますと、屋根の下り棟の途中で、
すごみのある怖いお顔で、辺りに睨みをきかせています。
睨みつける先の方、下り棟の先端には、古代の寺院の大棟の両端によく見かける
鴟尾(しび。沓形=くつがた=とも呼ばれる)が付けられているのも、
とても興味がそそられました。
反対の向かって右手の下り棟には、こちらのゴジラがいました。
(角はもともとないのか、それとも年月の中で失われたのか不詳)
こちらの写真は、今回、問題の建物の全景を、
後々の記事で触れる予定の「お万の方」さまの墓所の方から見たものです。
未確認(直接お寺さんに伺えばよいのですが、それができなかった)ですが、
この建物は、宝物庫ではないかと思われます。
この宝物庫に、火災や盗難などの災いが寄りつかぬよう、
今日も今晩も、休むことなくゴジラ立ちは睨みをきかせ続けているのです。