芦安発電所でのスケッチ・付録編(RSTについて) [送電線と鉄塔&発電所・変電所]
少し前に、「さんかく、まる、しかく」という変なタイトルの記事を残しています。
それに関連したことを、芦安発電所とそれに接続する芦安線36号鉄塔で見たので、
付録編として書き加えておくことにします。
初めの写真は、芦安線36号鉄塔を変電施設側から見たものです。
この鉄塔をよく観察すると、今回のテーマとする「しかく、まる、さんかく」
が潜んでいるのがわかります。
それを次に図解します。
鉄塔の上部には、3相交流の各層を35号鉄塔側に伝えていくための腕金がありまして、
その下に、芦安変電所から出力される3つの相の電線を受け止める腕金が付いています。
その腕金をよく見ると、向かって左側から、黒い四角・赤い丸・白い三角の
各相を表示するマークが付いています。
ところで、前回の「さんかく、まる、しかく」の記事についていただいたコメントで、
「RSTの相」ということを知ることができました。
それまで、とんとそのようなことに関心が向かなかったので、全然知らなかったのです。
さっそく「RST」のことを調べてみると、はじめに、
「RST」とは、3相交流の3つの相のそれぞれに付けられた記号で、
アルファベットの任意の3つのつながりであり、1つひとつに意味はない・・・
「UVW」とする電力会社もある・・・というようなことがわかりました。
それから、山梨をカバーしている東京電力では、「RST」を採用している。
どれがRで、どれがS、Tでもよいらしく、1つの送電系統で3つの位相が
混乱なく識別されればいいみたいです。
つまり今回のようにSRTになっても構わないのです。
また別な説明では、Rはラウンド(丸)の頭文字で、Sがスクェアー(四角)、
Tはトライアングル(三角)のそれぞれ頭文字・・・ということも教えていただきました。
そうしたことを受けて、今回の36号鉄塔の下部の腕金に見る位相の表示は、
向かって左からSRTということになります。
こちらは、芦安線36号鉄塔の方から変電施設の出力用のタワーを見たところです。
さらに肝心な部分を切り出してわかりやすくしました。
今度は反対側から見ていますので、向かって右からSRTになります。