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今度はHDRSだぞ! [川と橋の文化誌]

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 黒い物体に、アルファベットの記号がありました。HDRSと読むようです。
HDRSとは、何のことでありましょうか。

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 今回の記事のタイトルに「今度は」とありますが、その前のやつがこちら(再掲です)。
2010年6月14日の「SHDRって何だ?」という記事で取り上げた
小武川大橋の超高減衰ゴム支承で、横浜ゴム株式会社(工業資材事業部)の製品でありましたね。

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 さて、再び今回の「HDRS」に戻りましょう。
全体像は、こうでした。 そう、やはり超高減衰ゴム支承でしたね。
でも、記号が違うのが気になります。

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 一番初めの写真の型式番号の列の末尾です。
そこにメーカーのロゴがありました。
これによって、このゴム支承は、東海ゴム工業株式会社の製品だとわかりました。
こちらのメーカーさんのHPにはあまり詳しい説明がありませんが、
いろいろと総合して理解されたことでは、こちらの会社の製品は、
HDR-Sとの表示もあって、HDRすなわち高減衰ゴム支承のスーパーなものということで、
Sが末尾に付くのであり、横浜ゴムさんのSHDRと基本的には変わらないものと考えられます。

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 で、この超高減衰ゴム支承を見た橋の全景です。
というか、橋というより橋になろうとしている存在です。
流れている川は、笛吹川(富士川)の支流の金川で、向こうに見える青空の下が甲府盆地東部。

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 川の中ほどに橋脚が1つ立ちますが、その部分を望遠しています。
工事中の橋の向こうに青い存在が気になりますね。
その青い存在は、過去に取り上げている「仮ですが、すごい橋です」をご参照ください。
 この橋は、山梨リニア実験線の建設工事に関連して架け替えが進められているようで、
青い存在もそれに関連するものですが、その向こうに金川を渡るリニア実験線の
橋梁の橋脚(あるいは橋台)の建設のようすも重なって見られます。

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 最後に、少し離れたお山の方から、その橋、というか橋になろうとしているものを俯瞰しました。
3つの構成桁が渡っていますが、前後の橋台や橋脚で、それらの桁を支えているのが
今回の東海ゴム工業製のHDRSなのであります。
いまは、橋桁だけがのっていますが、この後は、その上にコンクリート床盤がつくられ、
本格的な橋になっていきます。
それとともに、ぐっと荷重もHDRSにかかっていくわけですが、縁の下の力持ちよろしく、
強い地震の揺れにも負けず、橋を支えてくれることでありましょう。
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