SSブログ

きはらはし [川と橋の文化誌]

110910kiharahashi01.jpg

 流れる川は、七覚川。
先月19日、方代忌がありましたが、その山崎方代の代表作の1つ

  桑の実が熟れている 石が笑っている 七覚川がつぶやいている

に詠いこまれた、あの七覚川です。

 赤い橋桁の橋が見えます。木原橋です。
木原橋は、中央市木原の集落の入口に当たる位置にあることから
その名があるよう・・・。

 川のずっと上流は、方代の生まれ故郷の右左口の里。
右手には、三星院古墳がある丘陵が見え、左手のお山は、例の米倉山です。

110910kiharahashi02.jpg

 木原橋は、七覚川をほぼ南北方向に渡っています。
その南詰から北詰方向に見たところです。
この橋の前後で道路の線形が緩やかなカーブを描いています。
このため、橋自体もカーブした平面形をもっています。

 このブログのご利用履歴を見ると、少し前のことですが、
「なぜ橋は川に直角に架けられるか」という趣旨の検索をされた方がおられたようですが、
確かにうんと昔の橋は、原則的に川の流れを直角に横断する形で架けられていました。
それが最短、すなわち架橋にかかる工事規模をいちばん小さくできるからです。

 でも架橋の技術が徐々に進み、いまではさまざまな道路線形に対応した
橋が見られるようになってきています。
この木原橋のようなゆったりとカーブを描くのは、その手始めの段階
といえるかと思われます。

110910kiharahashi03.jpg

 カーブを描く手法は、少し斜めに架けた橋に、さらに途中から桁を斜めに接続させる
という形をとっているようです。


[補記:画像データの再設定を行いました 2023.11.3]