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ていねいなお諏訪さんをていねいに(7) [神社まいり]

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 南アルプス市曲輪田の諏訪神社を訪ね、とてもていねいにお祀りされているなと
いくつもいくつも感じたことを並べてきましたこのシリーズ、今回が最終です。
さて、どんなお話しでしょうか。

 この諏訪神社のような大きなお社では、境内のあちこちに摂社や末社が見られます。
この写真では、本殿の背後にある石の祠としての末社を2つ見ています。

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 摂社末社の前に、本格的な鳥居が建てられていました。
その鳥居の向こうに、4つ(4柱といわなければ・・・)の神様のおられるところが見られました。

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 本格的な鳥居なので、ちゃんと神号額も付けられています。

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 木製の鳥居の根元も部分ですが、継ぎ手と呼ばれる伝統的木材加工の手法で
別材が継ぎ足されていることがわかりました。
根元がくさりやすいので、こうしたことがあるのでしょうけれども、
見た感じでは根元の方は栗材、上は杉材のよう・・・長い時間の流れのなせる技です。

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 さて、左右2つの基壇に別れ2柱ずつまします4柱の神々のうち、
どれが琴平の神様かしら・・・を考えます。

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 まず左の2柱から。
そのうちの左の方は、自然に近い加工の舟形の石に神様のお名前が刻まれているものでした。
お名前は「三峰神社」。 なのでこれは除外されます。
右側の石の祠は、琴平さまである候補ですが、残りの方も見てからとしましょう。

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 右側の2柱分です。
うん? 何か感じるものがありました。このうちの左手のです。

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 ほら、祠の庇の正面に「琴平神宮」の文字が確認されます。
こちらが木製の鳥居まで建てられた金比羅さんだったのです。

 諏訪神社には、いくつもの神々がていねいにお祀りされていましたが、
そのうちの金比羅さんは、りっぱな鳥居をお持ちでありました。

 以上で、「ていねいなお諏訪さんをていねいに」シリーズは終了となります。
しつこい感じもしたかも知れませんが、悪しからず・・・。ありがとうございました。 

 ちょ、ちょっとまって。もうちょっとお付き合いください。

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 この基壇ですが、1つの基壇だと思っていたら、どうでしょう。
右側の祠がのる基壇が先行するもので、後から左手の金比羅さんの祠がのる基壇が
右側の基壇に寄りかかるように造られているではありませんか。
神々のお祀りされようにも、少しずつ移り変わりがあり、それがまた歴史となっていることが
わかるのでありました。

 以上であります。

ていねいなお諏訪さんをていねいに(6) [神社まいり]

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 またまた曲輪田の諏訪神社にまつわるお話しです。
本殿のまわり、縁の下の方に、屋根の改修で取り外されたと見られる
屋根飾り(鬼瓦に相当するもの)が保存されていました。
廃棄されることなく遺されているのに、ちょっと心が動きました。

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 こちらが現在の状況です。
比べてみて、以前のものよりかなりていねいな造りになっているように思われました。
古いものが残されているからこそ、その移り変わりが確かめられるのだと感じました。