ぽとぽとと・・・(回答編) [これ なあにっ?]
ポツポツと孔があいたポリ塩化ビニル製パイプ、一体どんな場面で使われるのでしょうか。
今回取り上げる塩ビ管の孔は、管の全周にあるわけではありません。
半分くらいの範囲に開けられていて、地中に埋設されます。
この図解のようにセットされ、地中の余分な水分を管の中に集め、孔のない部分で流し去る
そんな役割が与えられている・・・らしいのです。
ポツポツと開けられている孔を伝ってポトポトと(そんな音がするかどうかはわかりませんが)
地中の水を集めて流すすぐれものといえる こうしたパイプの機能は理解できましたが、
それでは、どんな場所で・・・?
とある工事現場で、このような建設資材が積み上げられているのを目撃したのでありました。
それにしても、このようにたくさんの孔開き塩ビ管が必要な場所があるんですね。
どんなところなのか、とても気になります。
で、その近くにあった工事看板を見て納得。
赤い大きな文字で「砂防工事中」とあり、その下にさらに
「地すべり対策工事」の文字も確認されました。
またその近くに、こんな表示杭が見られました。
地すべりは、地中の傾斜を持った不透水層(粘土みたいな)と
その上の透水層(砂っぽい)の間で、地下水がすべりの原因となって
不透水層から上の地盤がゆっくりと傾斜方向にすべっていくことで起こります。
なので、それを防ぐためには、その部分の地下水をうまく排出する必要があります。
このため、多くの孔開き塩ビ管を使って、地下水をコントロールし、
地すべりが起こりにくくする・・・そんな現場でありました。
またまたその近くで見たもの、それは集水井戸でした。
例の塩ビ管などを使って、地中の水を導き出し、
それを集め、まとめて管理するための井戸・・・でありました。
地域の人びとの安定した暮らしのために、いろいろな仕組みや技術があるんだなぁ・・・と。
そういえば、エートマンも直接的にこのような塩ビ管にお世話になったことがあったな、と
いま、ふっと思い出しました。
[補記:画像データ再整備と若干の修文をしました 2023.9.17]