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市川三郷町で見た道祖神祭の場(5) [まつり・行事]

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 シリーズの最終ですが、市川三郷町下大鳥居で見た道祖神祭の場であります。

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 こちららが正面観。

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 少し見る位置を変えると、あることに気付きました。
この場所は、中部横断道の路線内、すなわち建設予定地のようです。
路線のセンターを示すトンボが立っていましたし、背後には例のピアが建っているのでした。

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 オコヤはそんなに背の高いものではなく、またワラを多く用いたものでした。
それから何といっても注目は、四隅に大きな門松が据えられていることでした。
その大きさから豪華なオコヤだなぁという感じがおきました。

 以上、市川三郷町内で、とくに県道市川三郷身延線に沿って見られたものを中心に
道祖神祭の場をスケッチした記録を残すものでありました。
こうした山梨の、地域ごとに伝承される特色ある文化遺産ですが、
来年に開催される国民文化祭の幕開けに華を添えることとなっているようです。

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市川三郷町で見た道祖神祭の場(4) [まつり・行事]

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 またまた市川三郷町黒沢で見た道祖神祭の場のスケッチです。
前回の入地区より新川に沿って下流側に500mくらい移動した場所。
ここも間もなくお日さまが山に隠れようとしている状況でした。

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 ここのは前回見たのよりずっと背が高いオコヤになっていました。

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 県道から見て手前側の河川敷だったので、近づいて観察することになりました。
それにしても高い。それと、四方に支えの綱がないので、いい感じに傾いていて、
ピサの斜塔みたいですね。

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 オコヤの1階(?)入口部のようすです。
こちらも一段とにぎやか・・・。

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 反対側から見ました。
ちなみに斜塔のようなオコヤの背後に見える台地は、市川南小中学校のグラウンドですね。

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 道祖神祭の場では、地元の方々が枯れ草を片付けたりして、環境を整えながら
日の暮れるのを待っているようすでした。
 もちろん、近くまで行って拝見するためにご挨拶したうえで撮影の了解もいただき、
さらに「今夜、これ、燃やしちゃうんですか?」と質問したところ、
「はい、7時には火が入ります。そちらもみにきてください」と
お誘いを兼ねてお答えをいただきました。

 何度もふれていますが、同じ時間帯はエートマンも地元でどんどん焼いてましたから・・・、
でもいつかあれが火に包まれるところを見てみたいものです。

市川三郷町で見た道祖神祭の場(3) [まつり・行事]

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 県道4号市川三郷身延線に沿った市川三郷町黒沢のある地区で見た道祖神祭の場です。
もう太陽が山の向こうに隠れてしまう状況で、写真はどれも彩度が低いですが我慢してください。

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 ここの道祖神祭の場は、富士川支流・新川の河川敷に設けられていたオコヤです。
中心に竹笹をたて、その周囲に青竹とワラで作り上げた、
平面が正方形の、背の高い小屋がそれです。

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 小屋なので正面にはちゃんと入口があります。
入口のまわりは、上に注連がはられ、お正月飾りや古い破魔矢、子どもたちのお習字などで
賑やかな感じに飾り立てられており、また小屋の入口の中には、いろいろなものが
詰められているようすが見て取れました。たぶん皆、どんど焼きの炎で炊き上げる
古いお札とか正月飾りとかのようです。

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 オコヤは倒れないように四方にロープで引きがとられているほか、
正面にも2本の綱が前方に伸ばされていますが、その末端はこんな状況でした。
どうも河川敷は、仮設の道祖神祭の祭場で、そこに道祖神さんがお出ましになっている・・・
そんなふうに思えるのでした。
河川の対岸であったので、すぐ近くまでいって観察するのはあきらめ、
望遠レンズを通しての観察の結果の、勝手な解釈ですが・・・。

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 河川敷に下りていく仮設の階段もあって、それから、暗くなってからのどんど焼き点火に際し
集落の人が集まるのに危なくないように、発電機と投光器も用意されているのが確認できました。

市川三郷町で見た道祖神祭の場(2) [まつり・行事]

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 市川三郷町葛籠沢の道祖神場を葛籠沢川の対岸から見ています。

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 道祖神場の中心的な存在、双体の道祖神さんが覆い屋の中でお祀りされていました。

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 失礼ながら、男神さま(向かって右側)と女神さまとが手を取り合っていらっしゃるお姿を
のぞき込むようにして撮影してしまいました。
台座石には、「宝暦七丑年」「一月吉日」と読めるようでした。
宝暦7年は、1757年。約250年ほど前の造立と考えられます。

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 双体の道祖神さんの脇には、いくつかの石造物などが並んでいました。
いちばん左端は、道祖神と直接は結びつくものではありませんが、馬頭観音のよう。
馬頭さんはまた往来を見守る仏さんですので、道祖神さんとは親戚みたいなもの。
そのお隣は、青面金剛。道祖神と深い結びつきがあります。
その右手は、秋葉さんと見受けられました。その背後の「常夜燈」とある石灯籠は、
よく見てこなかったので確かではないですが、秋葉さんに奉じられたものの可能性があります。

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 道祖神場を背後から見ました。と、その向こうに幟旗がたてられているのに気付きました。

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 こちらのその幟旗。書かれている文字の意味はうまくとれませんが、
下部の奉納記銘には、「昭和六十三年正月十四日」とありましたので、
おそらく道祖神祭にちなんだものと理解されました。

 ここまで周囲をつらつらの見歩いたのですが、ここでは
どんど焼きのステージを探し当てることはできませんでした。

市川三郷町で見た道祖神祭の場(1) [まつり・行事]

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 市川三郷町岩間の原地区の公民館前の空き地に
道祖神祭のセットが見られました。

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 少し見る方向を変えました。
ここの特徴は、笹竹を四方に立て、その中央に細い角材を井桁に組み上げ
ここでどんど焼きが行われる・・・と推察されました。
さらに周囲には、大願成就なって役割を終えたであろう、両目の開いたダルマが
いくつか置かれていました。
いっしょに炊き上げられるのでしょう。
笹竹は、かなり前に準備されたようで、葉がしおれていました。

 藁を燃やすエートマンの住むむらとは、だいぶ趣を異にしていることが確認されました。
火のはいる時間帯も見学したいところですが、こればかりは無理・・・なのでした。
14日の午後、市川三郷町内で、いくつかのこうした道祖神祭のステージを見てきましたので、
この後、シリーズでご紹介します。