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とあるでんちゅう [あったとさ]

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 山梨市三ヶ所に「連方屋敷」とか「清白寺」とかいった古寺旧跡が見られる場所があります。
先日そこを訪ねましたが、わざわざ出かけて見たものは、これっ!!!
古びた木製の電柱(?)でした。

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 どこに、わざわざお出かけしてまで見ていく価値があったのでしょうか。
それは、電柱(?)として使用された木材についてです。
基本的にスギだと思われますが、ねじれているのです。ふつうは縦方向に真っ直ぐですが。
真っ直ぐ伸びるので「スギ」なのに、なぜねじれているのか、不思議です。
脇に添えられている支柱もスギだと思われますが、そちらは素直に真っ直ぐです。

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 こうした木製の電柱(?)は今ではほとんど見られません。
よーくみると、小さな金属製のプレートが付いていました。
どうやら防腐処理をした事業所の製品タグみたいです。
「山陽木材防腐株式会社」は、ネットで検索してみたところ、
1931年に広島に設立された木材の保存技術を専門にする会社で
現在では、東京にも本社機能をおく、「株式会社ザイエンス」に発展しているようです。

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 さて、しっかりと防腐処理をされて永年立ち続けてきた電柱(?)ですが、
支柱の状況や電柱特有の足かけ金具などからそう判断したのですが、
もはや電線が張られていません。
かつて電線を支持していたと思われる腕木が取り付けられていたと想像される痕跡として
上部に切りかけが見られます。
腕木は防腐処理されていなかったためか、あるいは電線を除去する際にいっしょに取り外されたのか、
いまは単なる柱として立っているだけです。黙して何も語らずに・・・。