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ある法華塔 [いのり・信仰]

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 甲州市塩山平沢地内を通過する一般県道207号平沢千野線のかたわらで、
「法華塔」と大きく彫り込まれた石碑を見ました。

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 重要なのは、「法華塔」の文字の上部に、2行に分かち書きした「一字」「一石」の文字です。
これは、500円玉前後の大きさの自然石の1つひとつに、経文を1字ずつ書き込み、
それを埋めて供養したことの記念碑だろうと推測されたからです。
一字一石供養塔とも呼ばれ、石ころに書き付けられる経文は、多くの場合「法華経」で
江戸時代頃から各地に見られることが知られているのです。

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 よく見ると、法華塔の文字の周囲にさらに細かな文字が彫り込まれているようです。
年季や願文などか記されているようですが、カメラによる望遠スケッチでは、そこまででした。
こうした歴史資料の意味を深く探って行くには、「拓本」という手法を
あらかじめ用意して行かなくてはだめですね。