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こうしん316 [送電線と鉄塔&発電所・変電所]

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 甲信幹線316号鉄塔です。北杜市須玉町大豆生田にあります。
でも、甲信幹線という送電線網を中継する鉄塔としては、ちょっと複雑です。
鉄塔の向こう側に見えている土手状のものは、中央自動車道であります。
だから中央自動車道の須玉IC付近を通過中にこの複雑な鉄塔を多くの方が
きっと目にしておられるはずです。

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 鉄塔の四隅を支える構造材のうちの一つ、上の写真で左手前の部分ですが、
そこに4つのプレートが付いているのが確認されました。
これを手がかりに、複雑に見えるところを解析してみましょう。
まず一番上の少し細長いものですが、そこには漢数字で「三六一」と読み取れまして
その上部に小さな文字で2段書きが見られます。近くまで言って確認していませんが、
他の例から「東京電力」「甲信幹線」となっているものと見られます。
「三六一」は、東京電力の甲信幹線という送電線の361号鉄塔だという意味であります。
「三六一」の下には、「H 4.5」でしょうか。その下は判読不能ですが、
やはり他の例からすると60Mといった感じで鉄塔の高さが表示されたもので、「H 4.5」は平成4年5月という鉄塔の建造年月を示しているようです。

 次に「1」とある白い四角いプレートですが、その左端に小さく「甲信幹線」とあって
これで鉄塔の一番上の左右に懸架されている送電線が甲信幹線であり、向かって左側が
1号回線だと言うことを示しているものと考えられます。
 その下の「1」とあるプレートは、同じく左端に縦に「清里線」とありますので、
甲信幹線の1号回線の下に懸架されるのは、清里線の1号回線ということになり、
さらにその下のプレートは、ほぼ同じ大きさですが、真ん中に縦に小さな文字があり、
「浅尾線」と判読できました。

 ちょっと不思議ですが、なぜ浅尾線には、「1」という回線表示がないのでしょうか。
それについては、いずれまた・・・。

 ともかく甲信幹線361号鉄塔は、その主たる送電線2回線の他、清里線と浅尾線という経路というか方向の異なる2つの送電線をも支えているのでありました。