芦川橋梁(再構成版) [鉄道-とくに身延線点描]
JR身延線の芦川-市川本町間に架かる芦川橋梁の2007年5月14日の観察記録です。
この日に現地を訪ねて2日後に、このブログの初版に記事を載せていますが、今回、
身延線90周年を念頭において、再構成を試みました。
このトラス形式の鋼製橋で渡河する芦川は、御坂山地に源を発し、富士川支流の
笛吹川に合流する河川で、普段は水量もそう多くないのですが、壮年期の山間部に
長い流域を持つため、甲府盆地一帯でも有数の暴れ川として知られているものです。
ちょっと近づいてみました。平行弦でプラット形式の単純トラス下路橋です。
さらに近づいて見ました。ここでは単線で渡しています。
そしてズームイン。鋼材をリベット打ちでつないで構造する、かなり歴史的な手法
をとっていることが分かります。
あらためてこの橋の歴史を確認しますが、それには次のサイトが役に立ちます。
土木学会鋼構造委員会歴史的鋼橋調査小委員会 『歴史的鋼橋集覧』
このサイトの「歴史的鋼橋表示」という表示のインデックスから入って、山梨県の
登録された20橋のうち、17番目のIDナンバーがT5-083が、今回の芦川橋梁になりま
す。
そこの情報によると、この芦川橋梁の架造・開通は、1928年3月で、これは身延線
全通と同じタイミングであり、身延線全通を支えた構造物の1つだと言い換えること
も出来るものと考えられます。
この観察時は、風薫る5月。観察に夢中になったあと、長さ46mの芦川橋梁を渡り
きって、新緑の中を特急ふじかわが上っていくのが見られました。