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さんじゅうばんしん [寺院めぐり]

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 前回の記事のツアーの一環として、昨日(9/30)、
河口湖南岸の小立地区にある妙法寺をたずねました。

 妙法寺境内の本堂の西隣りに、三十番神堂があります。
上の写真は、その三十番神堂の外観、
もっと正確いえば、三十番神堂の覆い屋の外観なんですが。

 三十番神堂については、その傍らに設置されている
次の説明板が、理解を助けてくれます。

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 これによると、三十番神堂は、明治23年(1890)の建築で
伊豆の宮大工による、各所に優れた彫刻を多用する、折衷様の建築とされ、
「明治期における日本建築最後の傑作」という評価で、
昭和49年(1974)に町指定文化財となっているとのことです。

 折衷様(せっちゅう-よう)というのは建築史の上の用語で、
中世に入って増えていく寺院建築の様式に、
和様、大仏様、禅宗様の大きく3つがあるなかで、
その変化形として様式であり、大仏様を基本に禅宗様の技法を
大胆に取り込み、豪華な建築にしていくことを趣旨としたものです。

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 さて、いつもは覆い屋の入口の格子戸が、固く閉ざされているのですが、
この日は、住職様の特別なお計らいで、三十番神堂だけでなく、
その中にお祀りされている三十番神まで、間近に拝見することができました(感謝)。

 三十番神は、旧暦の時代、一ヶ月三十日に日替わりで、
仏教を守護すると信じられていた神さまがたで、
特に法華経を守護する神との理解で、天台宗の中で大切にされはじめ、
後に日蓮宗で、曼荼羅の中に必ず書き込まれたりし、
重要な存在となっていきました。

 そうした三十番神が、お像になって、お揃いのかたちは、
そうそうあるものではなく、とても貴重な拝観となりました。
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