かいちろうさん [エートマン・モードの人物館]
このところ山梨市万力の万力公園周辺で拾った話題を続けています。
万力公園といえば、やはりこの方にご登場願わなければ・・・
ということで、根津嘉一郎さんの銅像です。
この根津嘉一郎さんという方は、どういう方かというと、
万延元年(1860)に、この万力公園の近くの
山梨市の正徳寺というところで生まれました。
明治から昭和前期にかけての実業家であり、政治家であり、
また根津美術館にその名を残すように文化人でもありました。
後に甲州財閥の一人として顕彰され、
生前の昭和7年にこの銅像が建てられたそうです。
もう少し近づいてみました。
この銅像は、後に第二次大戦下に、供出され、
長らく台座のみとなってしまっていたらしいのですが、
昭和35年に再建され、現在に至っています。
以前、この銅像を見た時には、どうも周囲の景観との調和という点で、
少し浮き上がった存在かな、と思っていましたが、
このほど、あらためて拝見しますと、この地と切っても切れないもの
と自然に受け止められるようになっていました。
その理由は、何だろうか・・・
銅像のある万力公園の近くに、笛吹川に架かる根津橋があります。
こちらの写真は、橋の欄干の西詰めの親柱で、橋の名を記した銘板があり、
上のほうは、万葉調の灯籠のオブジェとなっています。
現在の根津橋を西詰め交差点から見たものです。
現在の橋は、平成6年に掛け替えられたものですが、
掛け替え前のものは、山梨県下で初の鉄筋コンクリート製の橋として
根津嘉一郎さんの力により建設されたものだそうです。
橋はすっかり近代的になりましたが、改築工事の際に取り外された
大正12年当時の橋の親柱1対が、新橋の西側のたもとに、
記念碑的に設置されていて、その経過を説明したプレートから
嘉一郎さんの遺徳の一端がしのばれました。
周辺には、他にも根津嘉一郎さんに関したものが見られますが、
そうしたものと一体になって、嘉一郎さんの銅像は、
自然なものとして見えたと思われます。
《参考》
■根津嘉一郎さんのことは、次のサイトなどを参照しました。
山梨中銀金融資料館「甲州財閥展」 http://www.yamanashibank.co.jp/shiryo/theme.html#03
■根津嘉一郎さんの銅像のことは、次のページを参考にしました。
山梨市の観光案内のページ http://www.city.yamanashi.yamanashi.jp/kanko/history/yama12.html
2007-01-13 11:54
nice!(0)
コメント(0)
コメント 0