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火の見ちゃん 20 [火の見櫓]

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 火の見ちゃんシリーズも20回目となりました。
今回のは、甲府市古関町の本郷地区にある火の見櫓です。

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 この火の見櫓のポイントは、時代性です。
その一つに、一番上の四角い平面形の望楼に半鐘がない、
ということです。
 この火の見櫓の場合、半鐘は中段のステップのところにしかありません。
それはあくまで現状でのことで、当初はきっと
上の望楼部分にもあったのだと推測されます。

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 火の見櫓の下の部分を見ました。
櫓の下は、機材庫になっていたようです。
思わず過去形で書いてしまいましたが、だいぶ老朽化している上、
扉の前は、草が生えていて、ここしばらくの間は開け閉めした形跡が見られません。
 近くに消防団詰め所があります。機材も大型化しているので、
小さなこちらの機材庫は、となりの詰め所の方に機能移転しているのでしょう。

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 火の見櫓の目の高さに取り付けられている半鐘の信号表も
ずいぶん古くなっていて、読めるのかなぁと心配になるほどです。

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 最後に、一番下の横方向の構造材に取り付けられて、製造メーカーのプレートです。
このプレートは、この火の見櫓の年代を推定する手がかりとなります。
メーカーの所在地が「甲府市東青沼町商高前」とあります。
「東青沼町」は、明治36年から昭和41年までの甲府市の町名です。
(角川地名辞典19による)
また「商高」というのは、現在の甲府市立商業高等学校のことで、
たいへん古い学校ですが、「商高」というのが該当するのは
昭和23年の学制改革以降からのことです。
ちなみに通称「甲府商高」は、昭和52年に現在地の甲府市上今井町に移転しています。
 こうしたことから、この火の見櫓は昭和23年から昭和41年までの間に
いまも鉄工建設株式会社と改組して、甲府市青沼2丁目に本社機能を置くメーカによって
建設されたと理解されます。

 20回記念として、やや力が入りました。
参考までに、全国の火の見櫓のことを取り扱っている興味深いサイトが
見つかりましたので、ご紹介します。
 ※サイト名:「火の見櫓っておもしろい!!」
 ※URL:  http://homepage2.nifty.com/Soto/hinomi/index.html
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