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ある古レールの話・・・鉄の記念日に [地域の小さな歴史]

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 まず、「鉄の記念日」についてです。
時々に課題があって便利させていただいている『こよみのページ』
「今日は何の日?」コーナーによりますと、12月1日は「鉄の記念日」なのだそうです。
これは、1857年のこの日、鉄のまち釜石で、初めて洋式高炉に火がともったことにちなみ、
1958(昭和33)年に日本鉄鋼連盟が、この記念日を定めたのだそうです。

 次に今回のテーマである、ある古レールのことです。
先月に行われた笛吹市一宮町末木に所在する真言宗の古刹、金剛山慈眼寺で 重要文化財建造物の修復現場の公開に参加した際、目にしたものでした。
この古レールが、重要文化財の修復工事とどのように関係していたかは、後にふれることにして
古レールについて、気になったこと、わかったことを書き留めます。

 レールには、最近のものもそうですが、形状規格の情報や製造会社、製造年などが
陽刻という形で記されています。
今回見る古レールの場合は、次のとおり記されていました。

  H-W-60LBS-ASCE-XI-1925

 それで、この情報を読み解くと、はじめのH-Wがフランスのウェンデル社という
製鉄会社名を表しているそうです。
そして続く60LBSは、1ヤード当たり60ポンドという重量規格を示し、
ASCEはレールの断面形状の規格を、XI-1925は1925年11月という製造年月を
それぞれ示していたのです。

 この時期、国産のレールも生産されていて、1927年ごろまでは、外国産と国内産が拮抗し、
その後は国産のレールが主流になっていくらしいのです。

 重要文化財の保存修理現場で、第二のお仕事として働いていた古レールは、
1925年(大正14)製造のものでありました。

 ちなみに、この年の5月に普通選挙法が成立しています。
もっとも厳密に普通選挙法というのはなく、5月5日に公布された
改正衆議院議員選挙法のことを指しているのだそうです。

 この国の進むべきレールは、これからどちらに向かうのか。
その衆議院議員選挙が、まもなく告示になろうとしていることを蛇足として
古レールのお話を一区切りとします。
 
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TAKATAKATAKA

エートマン様、初めましてお邪魔します。
いい年して、古いレールの追っかけマンをしています。広範囲の興味深い、多趣味のブログ、順番に読んでます。

 つきましては、古いレールの第2のお仕事、工事用に使われているように見えますが、写真では分かり難かったです。まさか、重文の建築物に使われていたのではないでしょうね。少々、気になりコメントしました。
by TAKATAKATAKA (2013-01-12 13:14) 

エートマン

TAKATAKATAKAさま、お立ち寄りいただき、コメントまで頂戴しありがとうございます。

古いレールの第2のお仕事につきましては、この記事の続編として考えていたのですが、何分移り気なものでして、未完のまま時間を経過させてしまっています。

前の総理大臣の名(迷)言ではないですが、「ちかいうちに」書き込みしたいと考えています。
またお出かけください。よろしくお願いいたします。
by エートマン (2013-01-13 00:36) 

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