SSブログ

消えゆく旧富山橋のトラス [川と橋の文化誌]

091212kyutomiyamahashi01kaitai.jpg

 前もない、後ろもない、旧の富山橋の最後の1径間です。

091212kyutomiyamahashi02kaitai.jpg

 少し位置を変えて見ています。
向こう側には、新しく、すでに供用されている富山橋があります。
その隣で、この秋まで、4径間分のトラス橋が残っていたのですが、
それが、じゃかじゃか、解体されているのです。

091212kyutomiyamahashi05kaitai.jpg

 今度は、もっと近寄って、新しい富山橋の上から見ました。

091212kyutomiyamahashi04kaitai.jpg

 この時は、後から付けられた歩道部分を、河原に引きずりおろしたものを、
大きなはさみを持った重機で、チョキチョキ解体しているところでした。

091212kyutomiyamahashi06kaitai.jpg

 悪魔の手みたいなので、チョキチョキ、鋼材を切っていく。
悪魔の手を動かす“油圧”の力、スゴイですよ。
でも、ずっと見ていて思ったことは、いちばんスゴイのは、
悪魔の力を作り出したニンゲンの力なんだなぁー、
ということでありました。

091212kyutomiyamahashi03kaitai.jpg

 解体現場のかたわらには、かつては、かっこいいトラス橋だったことも、
なかなか想像がつかないくらいになった、スクラップの山が出来ていました。

 作るのもニンゲンでしたが、壊すのもニンゲンでした。
これから、どんなモノをつくり、それをどう壊していくのか・・・。

091212kyutomiyamahashi07kaitai.jpg

 ずっと離れたところから見た、あらしいイブキの中で地域を支える力にみなぎる新・富山橋と
わずかに、消えゆく最後の名残をとどめている旧・富山橋の姿をとらえたものを
のせておきたいと思いますが、大きくとらえると何でもないことのようになってしまいます。
でも、じっくりディティールを見ていくと重たい歴史があります。
ほんのささっとですが、消えゆく旧・富山橋のトラスを取り上げ、
簡単な記録をすることで、消えゆくものへの鎮魂歌とします。

 ちなみに、橋の名前は、「とみやまはし」です。