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畔沢川に架かる万年橋 [川と橋の文化誌]

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 山梨県内には、「万年橋」と呼ばれる橋がいくつもある・・・
ということに気付いたのは、5年ほど前のことです。
では、いったいいくつあるのか、どこにあるのか。それから万年橋の巡礼の旅が始まりました。
 これまでに、 春木川(早川水系)、笛吹川(笛吹川水系)、鎌田川(同)、荒川(同)、濁川(同)、
須玉川(釜無川水系)に各1つと新川(富士川水系)に2つの計8橋を確認しています。
だから、今回のは9橋目の万年橋ということになります。

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 そして、富士川町を流れる、戸川の支流・畔沢川に、追い求めている万年橋があることが
数日前に確認され、昨日、現地を確認してきました。

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 その大まかな位置は、上の空撮マップにプロットしたとおりです。

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 それからもう少し細かな状況についてですが、それも上図のような感じです。
この図に照らしながら、9番目の万年橋の観察記録をまとめておきたいと思います。

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地名「畔沢」をめぐる失敗談 [難読地名・珍しい地名]

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 前々回の記事に使用した画像をまたトップにもってきましたが
その記事の中で、「小室入り」という表現をしました。
「入り」というのは川沿いにある山間集落の一定の広がりを考えているものです。

 ・・・ということは、話題の対象の富士川町の小室地区には、貫流している川が存在する、
ということで、その川が次に問題となります。
最初の画像、地区のガイドマップの中にも書き込まれていますが、ここまで縮小したせいか
その文字をご理解いただくことは出来ません。
それは「畔沢川」です。

 ほんの数日前、ひょんなことからその畔沢川に「万年橋」が架かっているという情報に接しました。
「万年橋」(まんねんばし)というのも、エートマンが執拗に追い求めているものの1つでありますが、
ここしばらく出尽くした感にとらわれていました。それがまだあるというので、気もそぞろ
急遽、小室入りを訪問となったわけです。

 今回のテーマを失敗談としていますが、ここからがその主題?となります。

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 万年橋を訪ねようと事前の情報チェックを進めていた段階で「畔沢」を「あぜさわ」と読んで
地名辞典を開いたり、ネット検索していたりしました。
で最終的には、当地を訪ねるまで有益な情報は得られませんでした。
当たり前といえば当たり前。
「畔」の字の読みは、「あぜ」ではなく「くろ」だったのです。これが失敗のもと。

 それで思い出しましたが、以前、このブログの記事「元日の米倉山で・・・その5;チャノキ」
などで、畑の境目などのことを「くろ」というのはローカルな表現だとしてきました。
そういう意味の「くろ」は甲州独特な表現だと思い込んでいたのです。
でも、この「畔沢」の読み「くろさわ」について、あれこれ見ているうちに明らかになったことですが、
「畔」を「くろ」と読む・・・、それが国語辞典にちゃんと出ていたのです。

 こうして「畔沢」が難読地名だと思っていたことが、あまりそうではないこと。
その背景には、エートマンが国語をよく知らなかったという問題が浮上したのです。
ほんとに大失敗であります。でも、気付いてよかった。