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川に想う・2 近津用水 [川と橋の文化誌]

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 近津用水または第二平等川とよばれる川です。
石和温泉街の中ほどを、ほぼ東西に流れています。
 今日、この川の周辺を歩くツアーイベントが開かれました。
川の周辺に、さまざまな歴史がこめられた見学ポイントがあり、
また川そのものが歴史を物語るポイントでもありました。

 1907(明治40)年までは、ここが笛吹川でした。
この年に記録的な大洪水が起こり、結果、笛吹川の流路が変わり、
大量の土砂で埋め尽くされた川の跡は、この用水と隣接する市街地へと
100年の歳月の中で変貌を遂げたのでした。

 1961(昭和36)年には、この撮影場所付近において
井戸掘削中に、温泉が湧き出て、それが今日の石和温泉街の姿に
つながっていることも学びましたが、
湧出当時は、熱い温泉が川の中に流れ、適温にうすまって
人々は、青空の下、その川で突如湧き出た温泉を楽しんだことも確かめました。

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 また川沿いの文化遺産の一つ「八田翁碑」は、もと舞鶴城公園内に
建てられていたものを、平成2年以来の同公園再整備の事業のなかで、
よりゆかりの深い当地に、移建されたのだということも分かりました。

 絶え間なく流れゆく川ですが、たくさんの歴史を知っているのだな、
と、しみじみ想われました。

《追記》画像リンクと記事タイトルを修正しました。2018年1月3日