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昭和的光景(2) [地域の小さな歴史]

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 るんるんな~のはぁーな ばたけぇ~に いーりひ うすれぇー
という小学唱歌が思わず絵になったような、そんな光景です。

 期せずして甲府市上帯那町で見ました。
GW皮切りとなった昨日の「昭和の日」も午後になって曇り空となったために、
実際には入り日薄れではありませんでしたし、見渡す山の端も霞ではなく雲に覆われたものでした。
でも“にありぃいこーる”です。

 そうはいっても、どうしてこの「おぼろ月夜」的な光景が「昭和的」といえるのか、
もう少し話を続けなくてはなりません。

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 きれいな景色をもう少し絞って、今回の主題に導くことにしましょう。
菜の花畑の向こうに下帯那町の集落が見え、その向こうに湖沼が見えるのがおわかりでしょうか。

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 甲府市民に「千代田湖」の名称で親しまれている人造湖ですが、
昭和の歴史にこだわっていえば「丸山貯水池」であります。

 この人造湖については、過去にその歴史についてふれた記事を残しています。
2008年3月19日の「丸山貯水池ないしは千代田湖」であります。
その時に、少々掘り下げが足りなかった部分がありますので、追記的に以下にメモします。

 この人造湖は1934(昭和9)年に着工し、1937(昭和12)年に完成したものです。
その建造のきっかけは、甲府市の「水道拡張計画の解決策」ということでありました。
そのことを大して気にも留めないでいたのですが、今回あらためてどういうことか気になったので
少し資料を見てみると、次のようなことが追加されたのでした。

 甲府市は、1914(大正3)年に、荒川の水を取って上水として利用すべく、
西山梨郡千代田村の平瀬(現在の甲府市平瀬町)に、浄水場を建設しました。
その後、1933(昭和8)年に、さらなる取水が必要となり、平瀬浄水場の拡張が
検討の俎上にあがったのですが、下流の農耕地の用水不足を招くこととなるので
反対の声が上がり、それを解決する必要に迫られたのです。
その答えとして、同じ千代田村の丸山に大規模な農業用貯水池を造ることになった
それがいま見る丸山貯水池(千代田湖)なんだということです。

 以上、エートマン的に思いっきり「昭和」なんでありました。
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昭和的光景(1) [そんとくさん]

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 山梨市切差で見かけた光景です。
国道140号を北上し、途中を西に進路をとり、県道31号甲府山梨線を太良峠に向けて進行中、
パッと目に入った瞬間、これこれって・・・いう感じで車を止めました。

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 今日は「昭和の日」でありました(いつのまにか・・・という感もありますがともあれ)。
その昭和的光景が、探すともなく目に飛び込んできたので、ここにメモします。

 ところで、標高850mの当地でも、ソメイヨシノは、大部分、葉桜になりかけていましたが、
まだ少しサクラ咲く中でそれが見られたというのも、昭和的・・・
という感覚を強くさせてくれたものではないかと思われました。

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 話が脱線しついでにもう一つ、山梨にはいくつか難読地名がありますが、
当地とした山梨市の「切差」も難読地名ランキングの上位に上げられるかと思われます。
どう読むと思われますか。正解はこの記事の最後に・・・。

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 さて、本筋に戻しまして、そこで見た中で、サクラの下(もと)に建っていたこれ、
これに昭和だなぁ・・・という感覚を強く持ったのでありました。

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 二宮尊徳像、またの名、金次郎(金治郎が正しいとも)さんの像であります。
この像の台座に「以徳報徳」と記されていますが、これは彼の考えに基づいた
報徳思想の根幹にかかわるフレーズで、それが学校教育の場に取り込まれたのは、明治時代から。
でも、こうした具体的な姿で学校に建立されるようになったのは、
1932、3(昭和7、8)年頃からとされ、それまでの「ハナハト読本」と称される小学国語教科書が、
皇国・国威発揚に傾斜した「サクラ読本」に変わっていくのと軌を一にしていた
との説も見られます。
また1937(昭和)年が尊徳さんの生誕150周年に当たっていたことや
1940(昭和15)年の皇紀2600年記念事業の展開などの中で、その頃に、
この像の設置のピークが見られたようです。

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 1つ目の写真の再掲です。
サクラが咲き、その花の下に二宮尊徳像が建つ、思いっきり「昭和」という光景に
少しだけこだわってメモとしました。

 なお、この尊徳像が見られた場所である山梨市の「切差」は、「きっさつ」といいます。

ひらめきこれまでに取り上げた二宮尊徳像については、左欄の
  カテゴリ「そんとくさん」からすべてご覧になれます。
  それぞれに表情が異なっているのもおもしろいですよ。
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林野火災防止! [消防防災の巻]

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 甲府市下帯那町の千代田湖畔から見た帯那山方面であります。
あの山並みの稜線の向こう側を走る水ヶ森林道で、この撮影の少し前に、
山梨市消防団の消防車とすれ違いました。
あんな山の中で、何でだろう・・・と思いました。

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 夕方というよりもう夜の始めといった時間、甲州市内で山林火災の発生がありました。
住宅地や文化財を有する古刹の近隣だったので、たいへん心配されました。

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 消火活動は功を奏して収束に向かい、地元の消防団の方々が機材を担ぎながら
急な山坂を降りてこられました。
そこで耳にしたのは、本日午前、林野火災予防の啓発活動を行ったばかりだったのに・・・
という言葉でした。

 ゴールデンウィークの頃には、山菜採りやハイキングなどの目的で、
多くの人が野山に入るので、とかく山林や林野で火災が起きやすいのだということ、
それを予防するために、消防車での巡回などの啓発活動が行われるのだということ、
などを理解するのに、そう難くありませんでした。

 みなさんも、十分に気をつけましょう。
野山での火は、時間が経ってから消したつもりの小さな火が、風にあおられたりして
大きく燃え広がり、幾晩も燃え続けることがありえます。
そうなったらとてもたいへん、繰り返しますが、林野でも火の用心です。
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進む山梨リニア実験線工事(5) [やまなしリニア]

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 ご存知、四ツ沢大橋です。
バスケットハンドル型のニールセン・ローゼ橋という形式のアーチ鋼橋
そうそう、今回は橋の話ではなく、その先に見えるものです。
先に進みましょう。

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 ほぼ東西に架かる四ツ沢大橋の下は、富士川(笛吹川)の支流の1つ、
四ツ沢川が流れています。
四ツ沢大橋の中程から下流側を見ると、その四ツ沢川を渡る橋梁工事の現場が見られます。
それこそ山梨リニア実験線の橋梁上部工であります。

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 だいぶ進んできたその上部工の足場のサイドに、目立つ大きな文字で
建設災害防止のスローガンが掲げられていました。
そう、この文字の見える側、四ツ沢大橋の下の河川域に
工事ヤードが設けられているから・・・ということのようでした。
まずはご安全に!

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 さらに四ツ沢大橋から東側を見ると、こちらでも、この3月8日にお伝えした直立した橋脚群の上に、いま、上部工が進められているようすが認められました。

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 組み上げられた足場の中に型枠が組まれ、太い鉄筋による配筋が進められているようです。
(なお、この観察時は日曜日のため、休工中で、作業風景は見られませんでした)

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 その先では、もう上部工のコンクリート打設があって、
型枠も外れ始めたところも見られました。
着々と進んでいるようです。
(今回の観察メモは、2011年4月24日段階のもの、今はさらに工程は進んでいるものと・・・)

ひらめき「進む山梨リニア実験線工事」シリーズは、左欄の
  カテゴリ「新しい土地利用のかたち」からすべてご覧いただけます。
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てんりゅうみなみ57 [送電線と鉄塔&発電所・変電所]

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 天竜南線57号鉄塔です。
青空をバックにすっくと建っています。
白い雲がちょっとアクセント。

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 懸垂型、3相2回線を支えるシンプルな鉄塔ですが、
初めのカットを見てわかるように、ある時期にかさ上げがされています。
それは、近くを通過する第二農免道路の建設課題の浮上に伴うものではと推測されます。

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 57号鉄塔の向こうに続く鉄塔群がずっと見られました。
いったいいくつまで続いているのだろう。

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 縮小しているのでとてもわかりにくいですが、元画像をベースにチェックしてみたところ、
天竜南線の57号鉄塔から先、68号鉄塔までが見えていることが確認できました。

ひらめき参照したい記事
雷「てんりゅうみなみ29」(2011年4月20日)
雷「てんりゅうみなみ23」(2010年10月22日)
雷「てんりゅうみなみ・17(一部追加)」(2010年7月24日)
雷「てんりゅうみなみ・17 そこにある意外な事実とは(後編)」(2010年7月20日)
雷「てんりゅうみなみ・17 (前編)」(2010年7月20日)
雷「てんりゅうみなみせん・29」(2009年9月25日)
雷「てんりゅうみなみせん・25」(2008年11月21日)
雷「てんりゅうみなみせん・50」(2008年11月10日)
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ちゅうけいくんれん? [消防防災の巻]

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 笛吹市八代町にある「ふるさと公園」の駐車場から遠望した
笛吹市立浅川中学校です。
よく見ると、学校のグランドに赤い点々が見られます。何でしょうか。

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 そのグランドにズームインです。
どうやら消防団の方々の合同の訓練活動が行われているようです。

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 たぶんですが、こちらは水利側の消防車。
防火用水をくみ上げて、火点側に送り出す役割・・・と見られます。

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 その先にも消防車がいました。ということは、中継訓練のようです。
実戦場面で、火災現場と水利が距離がある、ないしは高低差が激しいなどの場合
こうした消防車から消防車へと中継送水が行われるようです。
そうそうあってはならないことですが、いざという場合に備えての消防団の訓練、
実際に起こりうる状況を想定して行われているようです。

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 手前の建物の影になってしまいましたが、こちらが火点側のようです。

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 広い校庭いっぱいに展開していた訓練、しばらくして撤収に移ったようです。
中継の消防自動車のホースが外され始めました。
関係の皆さま、本来の職業を持たれておられる傍ら、ボランティアでこうした活動に
取り組まれているようす、たいへんご苦労様です。
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たんぽぽ回廊 [田や畑でスケッチ]

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 あるブドウ畑のスケッチです。
まだブドウの木の芽吹きが本格的でなく、そのため春の日が地面によく届いていて
一面にタンポポが見られました。
傾斜地では、表層の土が流失しないように草を生やすことがあると聞きました。
それように改良された背丈の低いコムギなども播かれることがあるそうです。
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笑いの元は・・・ [季節の話題]

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 野山に出てみました。
昨日の日曜日の午後のことです。

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 クスクス、ケラケラ、ホホホホホ・・・、楽しそうです。

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 笑いの元は、何でしょう。それは、トチノキの若芽。

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 それは、クリの木の若芽。

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 それは、エノキの木の若芽。

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 それから、ナナカマド、などなど・・・。
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こうふなんぶこうだん1 [送電線と鉄塔&発電所・変電所]

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 甲府市内の拠点的変電所である山梨変電所から市川三郷町をつなぐ市川大門線があり、
その39号鉄塔から豊富線が分岐しています。そしてその豊富線7号鉄塔から、この
甲府南部工団線が分岐し、末端は大津変電所までとなっています。
その甲府南部工団線の1号鉄塔を笛吹川(富士川)越しに見ました。

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 途中の背割堤の上に生えているカワラナデシコに焦点を当てながらの撮影でした。
そんな季節です。
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進む山梨リニア実験線工事(4) [やまなしリニア]

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 雨の中、山梨リニア実験線の建設工事のようすを、
モモの花の咲く笛吹市御坂町上黒駒の現地で見ました。
ここは、富士川(笛吹川)上流の金川が解析した谷地形で、
そこを高い橋脚をいくつも建て、橋梁で通過するという状況です。

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 立ち上がった橋脚の上で、土曜日の雨の中ということにもかかわらず、
作業員の方々の姿が見え、工事が進められているのだということを感じました。

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 こちらは谷地形の中で、いちばん高い橋脚ではないかと思われるものですが、
T-ラーメン橋の形式をとるものらしく、立ち上がった橋脚から一体型で
左右に橋桁が連続して作られていくもの、ヤジロベエ式の工法で、
左右のバランスをとりながら、両方に少しずつできていく、その始まりのようすが
観察されたのでした。
それも降りしきる雨の中で(望遠撮影の画角の中に、雨粒が多く写り込みぼやけ気味です)。
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