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川に想う 5 [橋と川の文化誌]

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 今回の川は、笛吹川の支流の重川です。
読みは、“おもがわ”(角川地名辞典19による)です。
この川は、大菩薩嶺(2059.9m)の山中に源を発し、
山梨市一丁田中付近で笛吹川に合流する、流長18.3kmの急流です。

 初めの写真は、鴨居寺橋から下流を見たところです。
左岸に親水公園が出来ていて、その西北隣には、山梨市民体育館があります。

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 親水公園の一角に、「山梨市八景」の一つ『重川の夕照』についての
説明板が立っていました。例によって書きとめてみたいと思います。

   重川も日川もその水源は大菩薩山系であるが、二川とも笛吹川の支流で、   笛吹橋の近くでその本流に合流する。    重川の四季の情趣はまことに味わい深く、春はヒバリがさえずり、   夏は中州のアシの間にヨシキリが鳴き、秋には風にそよぐ穂芒と、川瀬に   あがる川霧、冬は流域一帯の雪景色と・・・そのうつろいに心を引かれる。    ことさら晩秋のころ、南アルプスをくれないに染める夕日が重川の川面に映えて、   橙、赤、金、銀・・・と、刻一刻に変貌するさまは、   まことに荘厳華麗で筆舌に尽くしがたい。    川面一面の穂芒に移ろう夕映えの光と影にも心を動かされ、   その白と赤のコントラスト(対照)も目を楽しませてくれる。かく重川の夕照は   自然の織りなす芸術であり、幻想であろうか。古代の哲学者は、   「万物は水から成る」と言ったが、ふるさとの重川の夕照もまたまさしく   我々のいのちそのものである。

 説明板を眺めている時は、さほどとは思わなかったのですが、
いざ、こうして書き起こしてみると、ちょっと顔が赤くなるところがあります
とくに後半の急上昇には、なかなか追いつけないです。
でも、そうして川とそこに広がる風情を大切にしようとする心持ちは
とても大きくて奥行きが感じられる、そんな説明文でした。

 説明板を見た後、付近を散策中、イタチ君に会いました。
そのようすは、別ブロをご参照ください

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 さてこちらは、同じ鴨居寺橋から、こんどは上流を見たところです。
遠くに大菩薩が雪をいただいてそびえています。
この画像では、確認しがたいと思いますが、こちらでも右岸側で盛んに
親水公園をめざした河川工事が行われていました。
もう左岸は、すでに公園化されています。

 それから、もう少し目をこらしてみていただくと、送電線が横断しているのが
分かるかと思いますが、それは東電の日下部線です。 

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 けっこう川が楽しめたのですが、ちょっとだけ気になったことがあります。
それは、ゴミ・・・。
 以前は、川にゴミを捨てる人が多くて、あっちでもこっちでも川が汚れほうだい、
そんな感じがしていましたが、最近では、相当改善されてきています。
でも、そんな中で、ここではちょっとゴミが多いのが気になりました。
せっかくの「重川の夕照」の説明も台無しになってしまうではありませんか・・・
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