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河口湖大橋の遠望 [川と橋の文化誌]

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 前回の「長崎トンネル」の河口地区側入り口部付近から、あらためて河口湖を望みました。
この画面は2枚の広角撮影の写真を画像処理ソフトMS-Excel2003によって接合させたものです。
その右手にズームインしてみましょう、次の写真で。

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 そこに見えたのは、河口湖大橋でありました。

   (略)産屋ヶ崎から対岸小立西之段を結ぶ。昭和46年開通。工費18億5,500万円。延長500m,     両側に幅2mの歩道をもつ。延長1,620mの河口湖大橋有料道路(県道河口湖富士線)
    が通じる。(略)当橋架橋は、シーズン中の付近一帯の渋滞緩和のためと
    中央自動車道富士吉田線の開通に備えたものである。
     (以上は、『角川日本地名大辞典』(19 山梨県)1984,p.301による)


 ちなみに、1971年の開通からしばらくは、上記の説明にあるとおり有料道路でありましたが、
これが無料化となったのは、2005年(平成17)6月7日のことでありました。
また文中の県道名は、今は県道701号富士河口湖富士線とされているようです。

 さてさて、富士五湖の中で湖面を横断する橋があるのは、この河口湖のみです。
橋が架かっているっていうと、何だか川みたいですが、実は河口湖は一級河川なんだそうです。
ちなみに、この河口湖と山中湖は一級河川、残りの西湖、精進湖、本栖湖は二級河川とされている
とのことでありました(県のHP等による)。

 ともかく、この時は、夏休みに入ってすぐの日曜日でありました。
世界文化遺産に登録された「富士山」の構成資産の1つだと聞いておりますが、
この時は、とても静かで穏やかな表情を見せていました、河口湖は。
主役の富士山は、雲隠れしていたのに合わせてのことであったのかしら・・・。



[補記:画像データの再設定をおこないました 2023.11.12]

山梨にあっても・・・長崎トンネル [tunnels]

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 河口湖の湖畔を周回する県道21号河口湖精進線にあるトンネルの1つ、長崎トンネルです。
富士五湖のうちこの河口湖では、湖畔の汀線が極端に入り組んでいるので、
その周りを走る県道にもいくつかトンネルが設けられているのです。

 本栖湖などにもそうした地名が見られますが、湖に長く岬状の地形が入り込むところが
長崎と呼ばれます。
河口湖の場合の長崎は、北東岸の河口地区と北岸の大石地区を隔てる尾根が湖にせり出すところ、
そこに設けられたので長崎トンネルというわけです。

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 坑口上部に設けられたトンネルの銘板ですが、近年のこうしたものには誰の書かという情報は
ほとんど見られなくなっています。
書体も、これは筆文字ですが、丸ゴシック体などで表記する例も多くなっています。

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 トンネルは、内部でカーブする線形となっています。
トンネル内でカーブさせることで、湖畔の道路をなめらかに走りやすくしているのです。

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 坑口の向かって左脇に詳細な銘板プレートがありました。
1996年3月の完成か、長さは200mだそうです。

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 今回の長崎トンネルのスケッチは、河口地区側の入り口部を見たものですが、
その場所でトンネル正面から90度左側に視線を振ると、前々々回の 「河口の稚児の舞」という記事のはじめの写真となるものでした。