富士山と送電線 [送電線と鉄塔&発電所・変電所]
黒野田林道の中間、ちょうど大月市と都留市の境界あたりに、
展望台が設けられています。
そこからは、富士山がこんな風に見えますが、
手前に三ツ峠山の東の山腹を通過する送電線も見えました。
とても距離が離れているので、
鉄塔番号まではわかりませんが、西群馬幹線の
送電線鉄塔でありました。
よくみると、213号鉄塔や220号鉄塔などと雰囲気が違うような気がします。
50まん・ぶい [送電線と鉄塔&発電所・変電所]
こちらは、黒野田林道に沿って見られる
葛野川線の送電線です。
手前が29号鉄塔。向こう側は28号鉄塔です。
葛野川線29号鉄塔の全容です。
この送電線は、葛野川発電所と西群馬幹線220号鉄塔を
33基の鉄塔で結んでいますが、設計送電電圧は、50万ボルト。
西群馬幹線の100万ボルト送電の鉄塔と比べると、
だいぶスマートですね。
29号鉄塔の上部です。
これでは読めませんが、一番上の架空地線を支える腕には、
白いプレートが付けられていて、「29」の文字が読めます。
左右2回線の50万V送電線を支える腕が、
右と左で、長さが違っています。
これは、送電線が前後で曲がっている(水平角が付く)ので、
力のバランスをとって、設計されているのです。
送電線鉄塔は、環境や、送電電圧、前後の取り回しなど、
さまざまな条件によって、1つひとつ考えられ設計されているようです。
はんげんです [送電線と鉄塔&発電所・変電所]
ジャジャーン、またまた西群馬幹線の鉄塔です。
こちらは、213号鉄塔。
ちょっと近くまでは行けませんでした。
遠く離れた林道からの望遠です。
一番上の架空地線を支える腕に、「213」の表示がありますね。
ところで、今日のテーマの「はんげんです」って、何のことでしょうか。
熱烈な送電線マニアは、きっともうおわかりだと思いますが、
このブログのモットーとして、やさしく、わかりやすく(エート・マンのためにも・・・)
順にお話ししていきます。
もう一度、少し違う位置からの213号鉄塔の全体像を見てみましょう。
とくに、この鉄塔の左右の、送電線のようすを細かく観察してください。
このブログで、だいぶ以前にも話題にしていますが、
西群馬幹線の100万ボルト設計で、現状50万ボルト送電を行っている電線は、
8導体なのであります。
この写真は、そのとおり、8本の線(導体)が正八角形に配列されて、
それが1本の送電線になっているのが、何とかおわかりいただけるかと思います。
ところが、213号鉄塔の反対側(鉄塔の数字が大きくなる方向、
すなわち新山梨変電所によった方)では、4導体になっているのです。
8導体から4導体へと、この213号鉄塔の前後で、
導体の数は、“半減”していました。
でも、なぜ・・・。
そのわけは、でんこちゃんのみぞ知る、でしょうかね。
送電線鉄塔に付くもの(4) [送電線と鉄塔&発電所・変電所]
こちらは、西群馬幹線の220号鉄塔でございます。
ここでは、葛野川発電所(わが国最大の地下発電所)で発生した電力を、
50万ボルトの超高圧で送る葛野川線という送電線が、
メインの西群馬幹線に合流しているのです。
平成10年12月に建造の、鋼管で構造された、高さ90mの鉄塔でありました。
ここで、送電線鉄塔に取り付いている送電線は、1回線が4導体。
つまり50万ボルト3相交流の1つの線が、
4つの電線(導体)を一まとめにしたものとなっています。
さて、送電線鉄塔に付くもの、今回は何でしょう?
この4導体の電線?
うーん、送電線鉄塔なんだから、送電線が付くのは当たり前。
もっと別な、すごいもの・・・ですよ。
急な山地の斜面に立つ、とても大きな鉄塔を、下から観察すると
何かステージのようなものが付いていました。
何なのでしょうか。
南側に回って見ました。
それでわかりましたよ。
2つのソーラーパネル。
鉄塔が大きいので、パネルはとても小さく見えますが、
きっと近くで見ると大きいんだろうな。
どうやらその後ろ側のステージには、バッテリが設置してあるようです。
つまり、大きな送電線鉄塔に、小さなソーラー発電所が付いていたのです。
ここで作られた電力は、ケーブルが上に伸びているので、
たぶん、航空機に危険を知らせる対空標識を作動させるための
電力となっているものと思われます。
だれですか、上にいっぱい電気が通っているのだから、
その電気を使えばいいのに・・・なんて、おっしゃってるのは。
ガソリンを運ぶタンクローリーが、タンクローリー自体の燃料を
別に自前のタンクで供給しているのと同じですが、
50万ボルトの電力を対空標識に使おうとしたら、
この送電線鉄塔の上に、とても大きな変電所を作らなければならない
ってことが、一番の理由かな。
ねんにはねんをで、また、ねんが・・・ [送電線と鉄塔&発電所・変電所]
昨日、都留市大幡の宝グリーンロッジ付近で見た、
都留線という送電線の鉄塔群です。
一番手前(左下側)の鉄塔が都留線35号鉄塔、
そしてその向こうが34号鉄塔、尾根に立っているのが33号鉄塔です。
その33号鉄塔は、これまた撚架鉄塔でありました。
このブログのファンの中には、こうした鉄塔を見ることに対し
密かな喜びを共有できる方がいらっしゃるので、
エート・マン的に、念には念を入れてしまいますのです。
突然ですが、5月は、さわやか送電線観察特化月間と
まことに意味もなく、適当に宣言いたします。
(もちろん、送電線記事ばかりではないはずですが、
なんか無性に、そうしたものが多くなるかも・・・)
初夏でも、“ねんが” [送電線と鉄塔&発電所・変電所]
前々回の記事「代かきと送電線」の中でもふれた、
甲信幹線の290号鉄塔です。
とんがり帽子のような鉄塔の頭の部分ですが、
「290」のヘリ巡視用プレートが付いています。
こちらが、東側直下から見上げた甲信幹線290号鉄塔の全身像です。
さて、このブログをご覧の皆さまにおかれましては、
送電線関係のことがとくにお好み・・・ということでなく、
いろいろなご関心をお持ちで、多くのご関心の1つとして、
送電線と送電線鉄塔もおつきあいくださっておられるかと・・・
親切丁寧をモットーとするエート・マンとして、
ここで、甲信幹線290号鉄塔のような、「撚架鉄塔」と呼ばれるものについて、
若干のご説明をば、申し上げます。
特別に作成したこの写真をご覧のとおり、鉄塔の左右で、
三相交流の各線の入れ替えをする機能を持った鉄塔は、
「撚架鉄塔」とか「捻架鉄塔」とか呼ばれております。
読み方は、ふつう「ねんがてっとう」とされているようです。
で、なぜこのような入れ替えが必要なのか。
それはですねぇ、とても難しいので、わかりやすくいえば、
一番上の送電線は、「えへん、おいら一番上やでぇー」
これに対して「くそ、おいら何でいつも下やねん」
真ん中、「何を、そんなことでもめてんねん。仲良うせなみっともないでぇ。
ほな、適当なとこで、入れ換えっこせぇへんか」
そんなんで、入れ替えてるのです。
きちんとしたことでは、送電線と大地との離隔の影響を平すだとか、
3つの位相の調整のためとか、専門的なことがあるようです。
なお、誤解のないように、もう1つ付け加えると、撚架の説明のためにつけた
矢印は便宜的なもので、必ずしも電気が
矢印の通りに流れているということではありません。
最後に、この290号鉄塔ですね、平成12年12月に立て替えをされているようです。
はじめからこの鉄塔が撚架だったかどうかは、わかりません。
推測ですが、はじめは30m前後の高さの初期型鉄塔で、
小淵沢インター周辺の最近の事情にあわせ、高さ50mで立て替えられてもので、
1つ西側の289号鉄塔は、高さ調整のためにかさ上げ工事が行われた、
そんな風に考えられます。
なお、甲信幹線の前後の鉄塔は、当初のものが多く、
前々回の288号鉄塔には、大正12年3月の表示がなされています。
クラフト体験工房inリゾナーレ [エートマンの日記]
大型連休最終日に、雨の中、リゾナーレ小淵沢に出かけました。
何をしに・・・?
まあ、最後までご覧あれ!
リゾナーレ小淵沢は、イタリアの世界的に著名な建築家、
マリオ・ベリーニが手がけた、建物自体が芸術的な、リゾート施設であります。
真ん中にイタリアの街角を想起させる、街路状の広場があり、
両側にレストランやワークショップなどが並んでいます。
この写真は、その広場を円筒状の展望台の上から見たものですが、
窓ガラスについた雨粒が画面をもやっとさせています。
ここは、結婚式場としても知られていますが、
とくに少し前に話題になった事件以降、認知度が高まったとか・・・。
この日も、きれいな花嫁さんを見かけました。
さて、先ほどから触れているイタリアの街角広場は、
実は、ショッピングストリート「ピーマン通り」と呼ばれているようで、
案内チラシが用意されていました。
このチラシの右上に「クラフト体験工房」の文字が読み取れるでしょうか。
そのクラフト体験工房の1つに、ガラス工芸の体験工房があり、
この日は、トンボ玉を作らせてもらえるメニューがありました。
以下、その体験記となります。
はじめに専用のガスバーナーで、トンボ玉を巻き付ける棒を暖め、
それを暖めながら、次にベースとなる棒状のガラス素材を加熱します。
千手観音みたいに手が何本も必要・・・でした。
仕上がりの大きさになるようガラス素材を心棒に巻き付け、
バーナーの炎の中で、くるくると休みなく回し、形を整えています。
このとき、心棒は水平でないと、形がゆがんでしまいますよ~。
スタッフのおねいさんが、繰り返し注意を促してくださいました。
熱くなっているトンボ玉のもとに、色を付け、トンボ玉にするための、
粒状のガラス素材を、くるくるっと転がしながら付けていき、
再びバーナーの炎の中で、その粒を溶かし、形を整えます。
ここがポイントでもあり、けっこう難しいところ・・・。
ポイントとなる行程を何とかクリアして、ガスを止め、
ゆっくりと30分ほどかけて冷やします。
あわてて冷やしたりすると、割れてしまうので、
適切な除熱の効果のあるバーミキュライトの中に埋めて冷ますのです。
できあがりは・・・
ご想像にお任せ・・・です。
スタッフのおねいさん、ありがとうございました。
代かきと送電線 [送電線と鉄塔&発電所・変電所]
長野県富士見町境で見た光景です。
水田に水が入り、代かきが始まっていました。
その向こうに送電線鉄塔が建っています。
甲信幹線の288号鉄塔です。
長野県といいましたが、見えている鉄塔のすぐ先に山梨県との県境があります。
つまり、一番手前の288号鉄塔は、甲信幹線の長野側で最東端の鉄塔であり、
その向こうに見える289号鉄塔は、山梨側の最西端の甲信幹線鉄塔といえます。
また290号鉄塔は、撚架鉄塔になっています。
[補記:画像データの再設定をおこないました
ちなみに、この記事と対となる後記事があります 2023.11.11]
いもむしのグッズNo.002 [これ なあにっ?]
これ、なんだと思いますか。
タイトルにあるとおり、“いもむし”をモチーフにしたグッズで、
商品名を「MEMOmushi」といいます。
今日は、雨降りでしたが、連休最後となるので、
雨をもろともせず、リゾナーレ小淵沢に出かけました。
で、このMEMOmushiは、そこで見つけたGW2009の記念グッズとなりました。
実は、MEMOmushiの役割は、このように
メモや名刺などのホルダーとして・・・なるものでした。
パッケージには、“Recycle Reather Collection”というコピーもあり、
商品説明を読むと、リサイクル・レザーとは、皮革製品の端切れを用いたもの、
つめり、捨てられる定めの端切れから生まれたグッズなのだということでした。
いもむしの胴体は、2つの革の端切れからなり、それを1つの軸で留めたものなので、
後ろ側の半分を90度回転させ、隙間にペンを挟んだりして、
メモホルダー&ペン立てとして使えるとのことでした。
もったいない精神をくすぐる、お役立ちグッズをゲットでしたが、
“いもむし”グッズは、これで二つ目。
“いもむしのグッズNo.001”は、2006年9月10日の記事で取り上げていますので、
どんなものだったか気になりましたら、そちらをご覧ください。
鯉のぼりと送電線 [送電線と鉄塔&発電所・変電所]
風薫る五月の空気の中を鯉のぼりが泳いでいました。
そのずっと向こうに送電線が・・・。
見えている送電線は、御坂線と、
だいぶわかりにくいですが、天竜南線も。
画面左上の隅に写っているのは、天竜南線の撚架鉄塔です。
今日は「こどもの日」 昔風にいえば端午の節句。
なので、鯉のぼりと送電線鉄塔の組み合わせです。
(写真の鉄塔は、御坂線の送電線鉄塔)